2010年03月09日
心霊イイ話 兵隊さんと分け合ったミロ
兵隊さんと分け合ったミロ
724 コピペ1 sage 2006/01/22(日) 17:27:35 ID:ykldhVd50
不思議な体験エニグマからコピペ
808 1/3 sage New! 2006/01/22(日) 01:18:36 ID:0xPCHD5z0
こわい思いをしていないからこのスレに。少し長いです。
子どもの頃、いつも知らない人が私を見ていた。
その人はヘルメットをかぶっていてえりあしに布がひらひらしてて、
緑色の作業服のような格好で、足にはほうたいが巻かれていた。
小学生になってわかったが、まさに兵隊の格好だった。
その兵隊さんは私が1人で遊んでいる時だけでなく、校庭で遊んでいる時や
母と買い物でスーパーに行った時、いつでも現れた。
少し離れたところで立って、私を見つめている。
自分以外には見えていないし、いつもいつの間にか消えている。
私も少しはこわがってもよさそうなものだったが、何せ物心ついた時から
そばにいるし、何よりその人から恐怖心を感じるようなことは全くなかった。
きりっとしてて優しげで、古き良き日本人の顔って感じだった。
725 コピペ2 sage 2006/01/22(日) 17:28:07 ID:ykldhVd50
809 2/3 sage New! 2006/01/22(日) 01:19:32 ID:0xPCHD5z0
やがて中学生になった。ある日いつもと違うことが起きた。
テストを控えた寒い日、夜遅くに私は台所でミロを作っていた。
ふと人の気配がしたので横を見ると、兵隊さんがいた。
けれどその日は手を伸ばせば触れるくらいそばにいた。
ぼけた私が思ったことは「意外と背低いんだな」くらいだった。
―それは何でしょうか?
体の中に声が響いたような感じだった。兵隊さんを見るとまじまじとミロの入った鍋を見ている。
ミロって言ってもわかんないよね・・・と思った私は「半分こしよう」と言って
ミロを半分にわけて、カップを兵隊さんに渡した。
―失礼します。
そう声が響いて、両手にカップを持ってふうふうしながら兵隊さんはゆっくり飲んでいた。
その時の兵隊さんの顔は、柔らかくてすごくうれしそうだった。
飲み終わって、また声が響いた。
―こんなにうまいものがあるんですね。
少なくて悪いかな、と思った私は「おかわりする?」と聞いたが、
兵隊さんはカップを私に手渡して、敬礼してふっと消えてしまった。
726 コピペ3 sage 2006/01/22(日) 17:28:48 ID:ykldhVd50
10 3/3 sage New! 2006/01/22(日) 01:20:56 ID:0xPCHD5z0
別の日に1人で家にいる時、クッキーを作っていた。
焼きあがり、冷まそうとお皿に並べていたら、人の気配がしたので窓を見ると、
庭先に兵隊さんがいた。
私はおいでよ、と手招きをしたが、兵隊さんはにこっとして首を横に振った。
あれ?と思っていたら兵隊さんは敬礼して、ふわっと消えた。
ヘルメットから出てる布がふわりとしたことを覚えてる。
それきり、兵隊さんは私の前には現れなくなった。
今でも兵隊さんのことを思い出す。
美味しいものを食べた時や料理が美味しく出来た時、
兵隊さん、どこかで美味しいもの味わえているかなあと。
724 コピペ1 sage 2006/01/22(日) 17:27:35 ID:ykldhVd50
不思議な体験エニグマからコピペ
808 1/3 sage New! 2006/01/22(日) 01:18:36 ID:0xPCHD5z0
こわい思いをしていないからこのスレに。少し長いです。
子どもの頃、いつも知らない人が私を見ていた。
その人はヘルメットをかぶっていてえりあしに布がひらひらしてて、
緑色の作業服のような格好で、足にはほうたいが巻かれていた。
小学生になってわかったが、まさに兵隊の格好だった。
その兵隊さんは私が1人で遊んでいる時だけでなく、校庭で遊んでいる時や
母と買い物でスーパーに行った時、いつでも現れた。
少し離れたところで立って、私を見つめている。
自分以外には見えていないし、いつもいつの間にか消えている。
私も少しはこわがってもよさそうなものだったが、何せ物心ついた時から
そばにいるし、何よりその人から恐怖心を感じるようなことは全くなかった。
きりっとしてて優しげで、古き良き日本人の顔って感じだった。
725 コピペ2 sage 2006/01/22(日) 17:28:07 ID:ykldhVd50
809 2/3 sage New! 2006/01/22(日) 01:19:32 ID:0xPCHD5z0
やがて中学生になった。ある日いつもと違うことが起きた。
テストを控えた寒い日、夜遅くに私は台所でミロを作っていた。
ふと人の気配がしたので横を見ると、兵隊さんがいた。
けれどその日は手を伸ばせば触れるくらいそばにいた。
ぼけた私が思ったことは「意外と背低いんだな」くらいだった。
―それは何でしょうか?
体の中に声が響いたような感じだった。兵隊さんを見るとまじまじとミロの入った鍋を見ている。
ミロって言ってもわかんないよね・・・と思った私は「半分こしよう」と言って
ミロを半分にわけて、カップを兵隊さんに渡した。
―失礼します。
そう声が響いて、両手にカップを持ってふうふうしながら兵隊さんはゆっくり飲んでいた。
その時の兵隊さんの顔は、柔らかくてすごくうれしそうだった。
飲み終わって、また声が響いた。
―こんなにうまいものがあるんですね。
少なくて悪いかな、と思った私は「おかわりする?」と聞いたが、
兵隊さんはカップを私に手渡して、敬礼してふっと消えてしまった。
726 コピペ3 sage 2006/01/22(日) 17:28:48 ID:ykldhVd50
10 3/3 sage New! 2006/01/22(日) 01:20:56 ID:0xPCHD5z0
別の日に1人で家にいる時、クッキーを作っていた。
焼きあがり、冷まそうとお皿に並べていたら、人の気配がしたので窓を見ると、
庭先に兵隊さんがいた。
私はおいでよ、と手招きをしたが、兵隊さんはにこっとして首を横に振った。
あれ?と思っていたら兵隊さんは敬礼して、ふわっと消えた。
ヘルメットから出てる布がふわりとしたことを覚えてる。
それきり、兵隊さんは私の前には現れなくなった。
今でも兵隊さんのことを思い出す。
美味しいものを食べた時や料理が美味しく出来た時、
兵隊さん、どこかで美味しいもの味わえているかなあと。
2010年02月17日
心霊イイ話 哀しい浄霊
哀しい浄霊
308 227 sage 2005/03/22(火) 21:40:54 ID:NX8fGAkqO
すみません。遅くなりました。
どうもありがとうございます。
とある事故に関係するので一応許可を取ってきました。
かなり長くなると思いますが、よろしくお付き合いくださいm(__)m
では行きます。
RさんにはMちゃんと言う幼稚園に通う一人娘がいます。
いつも元気なMちゃんなのですが、ある時から様子がおかしくなりました。
夕方になると体調を崩し、夕食を戻したり熱を出す有様。
しかもMちゃんは具合が悪い筈なのに、虚ろな表情で延々と
おもちゃで遊んでいるのだそうです。
病院に行っても原因は不明。
気味悪く思ったRさんは友人のAさんに相談、霊感の強いAさんは
異常事態に気付きRさんにKさんを紹介。最初は戸惑ったRさんでしたが
ワラにもすがる思いでKさんに頼む事に。
KさんはAさんに連れられRさんの家にやってきました。
続きます。
309 227 sage 2005/03/22(火) 21:42:59 ID:NX8fGAkqO
Kさんは早速様子を見る事にしました。
部屋に籠もっておもちゃで黙々と遊ぶMちゃんと二人切りになったKさんは、
Mちゃんにしがみつく小さな白い影を見たのだそうです。
それはMちゃんより幾分年上の女の子でした。
Kさんが話し掛けようとすると、女の子の霊は怯えてMちゃんの体の中に
入ってしまいました。途端にぐったりとするMちゃん。
無理矢理霊を剥がそうとすると、Mちゃんの体に悪影響を及ぼします。
まして霊とは言え、相手は子供です。
Kさんは困ってしまいました。
考えた末思いついたのは、Mちゃんのおもちゃ箱のぬいぐるみ。
ぬいぐるみを使って霊に話し掛け、何とかきっかけを作ろうとしたのです。
続きます。
310 227 sage 2005/03/22(火) 21:45:50 ID:NX8fGAkqO
霊は完全にMちゃんに取り憑いています。
アンパ○マンのぬいぐるみを使ってなるべく優しく女の子に話し掛けるKさん。
霊は怯えながらも、Mちゃんの口を使って話出す。
女の子の霊は自分を「Hちゃん」と名乗った。
「Hちゃんは幼稚園の年長さん」
「Mちゃんが羨ましい」
「ここはおもちゃがいっぱいある」
しかしKさんが、Hちゃんに家に帰る様言うと何故か激しく抵抗。
再びMちゃんの体に入り込んで出てこなくなってしまいました。
Kさんは、霊から聞き出した話をRさんとAさんに伝えました。
Rさんは驚愕。Mちゃんの通っている幼稚園の年長さんにHちゃんと言う
女の子がいて、その子はつい先日交通事故で亡くなっていたのです。
しかもHちゃんは、RさんとMちゃんがいつも行くスーパーの側で事故に遭い
その場で即死したとの幼稚園の先生から話を聞いていました。
もちろんお葬式にも参列していたのです。
続きます。
311 227 sage 2005/03/22(火) 21:50:53 ID:NX8fGAkqO
KさんはRさんからその話を聞きますます困惑。
Mちゃんに取り憑き悪影響を与えているのは、幼い少女。
しかも知っている子だったのです。
Mちゃんへのダメージ覚悟で無理にでも剥がすべきか?
そうするとHちゃんは成仏出来ません。
でも放っておけば死者に憑かれたMちゃんが体を壊す事は間違いない。
ですがRさんは、幼くして亡くなったHちゃんが可哀想でなりません。
Rさんは何とかHちゃんを成仏させて欲しい、
親御さんの元に帰してあげて欲しいとKさんに頼んだ。
Kさんも女の子の霊を傷つけたくはありません。
Kさんは、家に帰りたくないと言うHちゃんの霊を何とか説得すると決意。
明日再挑戦するする事にしたのです。
霊がいる事で淀んでしまったその場を清め、Kさんは帰りました。
続きます。
312 227 sage 2005/03/22(火) 22:02:30 ID:NX8fGAkqO
次の日の夕方、おもちゃを持ってAさんと共にやって来たKさん。
Mちゃんに向かって優しく「Hちゃん、遊ぼう」「お話しよう」と語りかける。
最初は出てこなかったHちゃんですが、根気よく語りかけるKさんに
ようやく心を許したのか、ぽつぽつとMちゃんの口を使い話すように。
何故お家に帰らないのかと問うKさんに、Hちゃんは
「帰れないの」
「ママが帰って来ちゃダメって言ったから」
「F(恐らく妹)ちゃんがねんねしてるの」
と言ったそうです。
Kさんは必死で説得した。
「きっとママも会いたがってる」
「Fちゃんも、もう起きてまってるよ」
「このおもちゃ持って行って、Fちゃんと遊んであげようよ」
約一時間の説得の後、ようやくHちゃんは頷いたそうです。
ですがHちゃんは家に帰ることは同意したものの、まだ恐いのか
Mちゃんにすがりついて離れません。
再び困り果てるKさん。
ヤケクソになったKさんは、Hちゃん憑きのMちゃんを連れて
Hちゃんの自宅に乗り込む事にしたのです。
続きます。
314 227 sage 2005/03/22(火) 22:58:06 ID:NX8fGAkqO
Mちゃんを助けたい、そして家に帰れず迷うHちゃんも助けてあげたい。
そう思ったRさんは、Kさんに同意。
Mちゃんを抱っこし、Aさんの運転でHちゃんの家に向かいました。
Hちゃんの家に着くと、お線香をあげたいと言う名目で家に上がり込む。
やつれ果てたHちゃんの両親は驚いていましたが、お悔やみの言葉を述べた
Kさん一行に頭を下げる。
戸惑う母親にKさんは単刀直入に言った。
Hちゃんが家に帰れずMちゃんに取り憑いている事を。
当然、Hちゃんの父親は怒り狂いKさんの襟首を掴み帰れと怒鳴った。
Kさんは父親を無視して母親に言ったそうです。
「ママが帰ってきちゃダメって言ったからHちゃんは帰れない」
「Fちゃんがねんねするの邪魔したらダメだからお外にいるの」と。
Kさんの言葉を聞いた母親は、突然肩を震わせ狂った様に号泣し始めました。
続きます。
315 227 sage 2005/03/22(火) 23:01:20 ID:NX8fGAkqO
父親もがっくりとうなだれKさんから手を離した。
詳しい経緯はこうでした。
生まれたばかりの妹、Fちゃんが可愛くてしようがないHちゃんは
幼稚園から帰ってくるとFちゃんについついチョッカイをかけてしまいます。
悪気が無くても、寝てる所を起こされるFちゃんは泣きだす。
出産の疲れ、家事・育児に追われ苛立っていた母親は、つい
Hちゃんをぶってしまい、激しく怒鳴ってしまいました。
「出ていきなさい」「Fちゃんが起きるまで帰ってくるな」と。
そして驚き家から飛び出したHちゃんは、交通事故で亡くなり
自分かどうなったかも分からないまま、家に帰れず淋しさから
Mちゃんにすがりついてしまったのでした。
話を聞いたRさんもAさんも涙が止まらなくなってしまったそうです。
もうちょっと続きます。
317 227 sage 2005/03/22(火) 23:30:16 ID:NX8fGAkqO
KさんはHちゃん(Mちゃん)に向かって
「Hちゃん、お母さん帰って来ていいよって」と語り掛けました。
ぐったりとして眠っていたMちゃんは目を開けるとHちゃんの母親に向かって
「ママ、Fちゃんと遊んでいい?」と言ったそうです。
母親は泣きながら頷きました。
その時、Kさんは無論、AさんもRさんも見たのです。
Mちゃんから離れFちゃんの部屋に駆け出していくHちゃんの姿を。
事故から一月以上もたってから、ようやくHちゃんは自分の家に
帰ってくる事が出来たのでした。
318 227 sage 2005/03/22(火) 23:45:15 ID:NX8fGAkqO
えー、長い話にお付き合いいただき、どうもありがとうございました。
自分で読み返したら、別にいい話でも何でもないですね。
いつもスレ違いですみません。
何分、相手のある事故でしたので、多少細部は変えてあります。
その辺り、どうぞご容赦下さいm(__)m
ちなみにHちゃんの父親に襟首を掴まれたKさん。
後からひたすら頭を下げられたそう。
怪しい宗教団体だと思われてたみたいです。
そらそうだw
308 227 sage 2005/03/22(火) 21:40:54 ID:NX8fGAkqO
すみません。遅くなりました。
どうもありがとうございます。
とある事故に関係するので一応許可を取ってきました。
かなり長くなると思いますが、よろしくお付き合いくださいm(__)m
では行きます。
RさんにはMちゃんと言う幼稚園に通う一人娘がいます。
いつも元気なMちゃんなのですが、ある時から様子がおかしくなりました。
夕方になると体調を崩し、夕食を戻したり熱を出す有様。
しかもMちゃんは具合が悪い筈なのに、虚ろな表情で延々と
おもちゃで遊んでいるのだそうです。
病院に行っても原因は不明。
気味悪く思ったRさんは友人のAさんに相談、霊感の強いAさんは
異常事態に気付きRさんにKさんを紹介。最初は戸惑ったRさんでしたが
ワラにもすがる思いでKさんに頼む事に。
KさんはAさんに連れられRさんの家にやってきました。
続きます。
309 227 sage 2005/03/22(火) 21:42:59 ID:NX8fGAkqO
Kさんは早速様子を見る事にしました。
部屋に籠もっておもちゃで黙々と遊ぶMちゃんと二人切りになったKさんは、
Mちゃんにしがみつく小さな白い影を見たのだそうです。
それはMちゃんより幾分年上の女の子でした。
Kさんが話し掛けようとすると、女の子の霊は怯えてMちゃんの体の中に
入ってしまいました。途端にぐったりとするMちゃん。
無理矢理霊を剥がそうとすると、Mちゃんの体に悪影響を及ぼします。
まして霊とは言え、相手は子供です。
Kさんは困ってしまいました。
考えた末思いついたのは、Mちゃんのおもちゃ箱のぬいぐるみ。
ぬいぐるみを使って霊に話し掛け、何とかきっかけを作ろうとしたのです。
続きます。
310 227 sage 2005/03/22(火) 21:45:50 ID:NX8fGAkqO
霊は完全にMちゃんに取り憑いています。
アンパ○マンのぬいぐるみを使ってなるべく優しく女の子に話し掛けるKさん。
霊は怯えながらも、Mちゃんの口を使って話出す。
女の子の霊は自分を「Hちゃん」と名乗った。
「Hちゃんは幼稚園の年長さん」
「Mちゃんが羨ましい」
「ここはおもちゃがいっぱいある」
しかしKさんが、Hちゃんに家に帰る様言うと何故か激しく抵抗。
再びMちゃんの体に入り込んで出てこなくなってしまいました。
Kさんは、霊から聞き出した話をRさんとAさんに伝えました。
Rさんは驚愕。Mちゃんの通っている幼稚園の年長さんにHちゃんと言う
女の子がいて、その子はつい先日交通事故で亡くなっていたのです。
しかもHちゃんは、RさんとMちゃんがいつも行くスーパーの側で事故に遭い
その場で即死したとの幼稚園の先生から話を聞いていました。
もちろんお葬式にも参列していたのです。
続きます。
311 227 sage 2005/03/22(火) 21:50:53 ID:NX8fGAkqO
KさんはRさんからその話を聞きますます困惑。
Mちゃんに取り憑き悪影響を与えているのは、幼い少女。
しかも知っている子だったのです。
Mちゃんへのダメージ覚悟で無理にでも剥がすべきか?
そうするとHちゃんは成仏出来ません。
でも放っておけば死者に憑かれたMちゃんが体を壊す事は間違いない。
ですがRさんは、幼くして亡くなったHちゃんが可哀想でなりません。
Rさんは何とかHちゃんを成仏させて欲しい、
親御さんの元に帰してあげて欲しいとKさんに頼んだ。
Kさんも女の子の霊を傷つけたくはありません。
Kさんは、家に帰りたくないと言うHちゃんの霊を何とか説得すると決意。
明日再挑戦するする事にしたのです。
霊がいる事で淀んでしまったその場を清め、Kさんは帰りました。
続きます。
312 227 sage 2005/03/22(火) 22:02:30 ID:NX8fGAkqO
次の日の夕方、おもちゃを持ってAさんと共にやって来たKさん。
Mちゃんに向かって優しく「Hちゃん、遊ぼう」「お話しよう」と語りかける。
最初は出てこなかったHちゃんですが、根気よく語りかけるKさんに
ようやく心を許したのか、ぽつぽつとMちゃんの口を使い話すように。
何故お家に帰らないのかと問うKさんに、Hちゃんは
「帰れないの」
「ママが帰って来ちゃダメって言ったから」
「F(恐らく妹)ちゃんがねんねしてるの」
と言ったそうです。
Kさんは必死で説得した。
「きっとママも会いたがってる」
「Fちゃんも、もう起きてまってるよ」
「このおもちゃ持って行って、Fちゃんと遊んであげようよ」
約一時間の説得の後、ようやくHちゃんは頷いたそうです。
ですがHちゃんは家に帰ることは同意したものの、まだ恐いのか
Mちゃんにすがりついて離れません。
再び困り果てるKさん。
ヤケクソになったKさんは、Hちゃん憑きのMちゃんを連れて
Hちゃんの自宅に乗り込む事にしたのです。
続きます。
314 227 sage 2005/03/22(火) 22:58:06 ID:NX8fGAkqO
Mちゃんを助けたい、そして家に帰れず迷うHちゃんも助けてあげたい。
そう思ったRさんは、Kさんに同意。
Mちゃんを抱っこし、Aさんの運転でHちゃんの家に向かいました。
Hちゃんの家に着くと、お線香をあげたいと言う名目で家に上がり込む。
やつれ果てたHちゃんの両親は驚いていましたが、お悔やみの言葉を述べた
Kさん一行に頭を下げる。
戸惑う母親にKさんは単刀直入に言った。
Hちゃんが家に帰れずMちゃんに取り憑いている事を。
当然、Hちゃんの父親は怒り狂いKさんの襟首を掴み帰れと怒鳴った。
Kさんは父親を無視して母親に言ったそうです。
「ママが帰ってきちゃダメって言ったからHちゃんは帰れない」
「Fちゃんがねんねするの邪魔したらダメだからお外にいるの」と。
Kさんの言葉を聞いた母親は、突然肩を震わせ狂った様に号泣し始めました。
続きます。
315 227 sage 2005/03/22(火) 23:01:20 ID:NX8fGAkqO
父親もがっくりとうなだれKさんから手を離した。
詳しい経緯はこうでした。
生まれたばかりの妹、Fちゃんが可愛くてしようがないHちゃんは
幼稚園から帰ってくるとFちゃんについついチョッカイをかけてしまいます。
悪気が無くても、寝てる所を起こされるFちゃんは泣きだす。
出産の疲れ、家事・育児に追われ苛立っていた母親は、つい
Hちゃんをぶってしまい、激しく怒鳴ってしまいました。
「出ていきなさい」「Fちゃんが起きるまで帰ってくるな」と。
そして驚き家から飛び出したHちゃんは、交通事故で亡くなり
自分かどうなったかも分からないまま、家に帰れず淋しさから
Mちゃんにすがりついてしまったのでした。
話を聞いたRさんもAさんも涙が止まらなくなってしまったそうです。
もうちょっと続きます。
317 227 sage 2005/03/22(火) 23:30:16 ID:NX8fGAkqO
KさんはHちゃん(Mちゃん)に向かって
「Hちゃん、お母さん帰って来ていいよって」と語り掛けました。
ぐったりとして眠っていたMちゃんは目を開けるとHちゃんの母親に向かって
「ママ、Fちゃんと遊んでいい?」と言ったそうです。
母親は泣きながら頷きました。
その時、Kさんは無論、AさんもRさんも見たのです。
Mちゃんから離れFちゃんの部屋に駆け出していくHちゃんの姿を。
事故から一月以上もたってから、ようやくHちゃんは自分の家に
帰ってくる事が出来たのでした。
318 227 sage 2005/03/22(火) 23:45:15 ID:NX8fGAkqO
えー、長い話にお付き合いいただき、どうもありがとうございました。
自分で読み返したら、別にいい話でも何でもないですね。
いつもスレ違いですみません。
何分、相手のある事故でしたので、多少細部は変えてあります。
その辺り、どうぞご容赦下さいm(__)m
ちなみにHちゃんの父親に襟首を掴まれたKさん。
後からひたすら頭を下げられたそう。
怪しい宗教団体だと思われてたみたいです。
そらそうだw
2010年02月17日
心霊イイ話 妹の分まで
妹の分まで
207 コピペ sage 2005/09/09(金) 01:37:40 ID:jIwlG50J0
227 本当にあった怖い名無し New! 2005/08/11(木) 20:35:33 ID:dRZ/upN2O
私は今は亡き妹に小さい頃、不思議な指摘を受けたのを思い出しました。
今の今まで忘れていたのですが、このスレで思い出したので書きます。
妹が6才。私は8才。仲良く絵本を読んでいたんです。その時、妹は突然絵本とは関係ない話をしはじめました。
「あのね、私は学校に行って3回ケーキ食べたら、姉ちゃんとお別れなの。でも泣いちゃダメよ。姉ちゃんが大きくなった時、由香(妹の名前)のお友達のお腹が痛くなったら、お腹をちょいちょいってしてくれてね、お友達は笑うの。
姉ちゃんは白い長い服着て、お友達と由香の話するのよ。
お姉ちゃんはまだ沢山ケーキ食べられるからいいな~」
妹は小学3年で交通事故で死にました。
私は3年前に医者になり、初めて手術をした患者さんは私より2才下の女性で盲腸でした。妹と同じ幼稚園で妹と仲良くしてくれていたようで、二人で妹の話をしたのです。
妹には見えていたのでしょうか。
私は後何回ケーキを食べたら妹に会えるのでしょうか。
208 コピペ sage 2005/09/09(金) 01:43:46 ID:jIwlG50J0
237 本当にあった怖い名無し 2005/08/12(金) 09:13:53 ID:C36XwUwNO
227です。
さっきカレンダーを見て気付きました。妹が交通事故を起こしたのは私の誕生日の一日前。今日なんです。
私が医者を目指したのも妹を助けられなかった腑甲斐なさからの発露でした。
さっき病院に休む旨の連絡をしました。毎日勉強と技術練習と夜勤に追われて妹のことを忘れていた自分が恥ずかしいです。
今日は妹が大好きだった苺のミルフィーユと甘いカルピスを持って墓参りに行きます。由香の墓前で一緒に私の誕生日を祝ってもらおうと思います。
妹の分まで私は毎年ケーキを食べ続けようと思います。
このスレッドに目が行ったのも小児科の子供たちが怖い話しして~と言ったので、ネタ探しのためでした。
ごめんね。由香。
207 コピペ sage 2005/09/09(金) 01:37:40 ID:jIwlG50J0
227 本当にあった怖い名無し New! 2005/08/11(木) 20:35:33 ID:dRZ/upN2O
私は今は亡き妹に小さい頃、不思議な指摘を受けたのを思い出しました。
今の今まで忘れていたのですが、このスレで思い出したので書きます。
妹が6才。私は8才。仲良く絵本を読んでいたんです。その時、妹は突然絵本とは関係ない話をしはじめました。
「あのね、私は学校に行って3回ケーキ食べたら、姉ちゃんとお別れなの。でも泣いちゃダメよ。姉ちゃんが大きくなった時、由香(妹の名前)のお友達のお腹が痛くなったら、お腹をちょいちょいってしてくれてね、お友達は笑うの。
姉ちゃんは白い長い服着て、お友達と由香の話するのよ。
お姉ちゃんはまだ沢山ケーキ食べられるからいいな~」
妹は小学3年で交通事故で死にました。
私は3年前に医者になり、初めて手術をした患者さんは私より2才下の女性で盲腸でした。妹と同じ幼稚園で妹と仲良くしてくれていたようで、二人で妹の話をしたのです。
妹には見えていたのでしょうか。
私は後何回ケーキを食べたら妹に会えるのでしょうか。
208 コピペ sage 2005/09/09(金) 01:43:46 ID:jIwlG50J0
237 本当にあった怖い名無し 2005/08/12(金) 09:13:53 ID:C36XwUwNO
227です。
さっきカレンダーを見て気付きました。妹が交通事故を起こしたのは私の誕生日の一日前。今日なんです。
私が医者を目指したのも妹を助けられなかった腑甲斐なさからの発露でした。
さっき病院に休む旨の連絡をしました。毎日勉強と技術練習と夜勤に追われて妹のことを忘れていた自分が恥ずかしいです。
今日は妹が大好きだった苺のミルフィーユと甘いカルピスを持って墓参りに行きます。由香の墓前で一緒に私の誕生日を祝ってもらおうと思います。
妹の分まで私は毎年ケーキを食べ続けようと思います。
このスレッドに目が行ったのも小児科の子供たちが怖い話しして~と言ったので、ネタ探しのためでした。
ごめんね。由香。
2010年02月17日
心霊イイ話 親子は親子
親子は親子
463 本当にあった怖い名無し 2005/04/15(金) 14:24:38 ID:2WmyJgxm0
私の父が亡くなった時のお話です。
もう、20年近く前の話しですが・・・・
父は私が幼い頃に保証人倒れで会社を潰しました。それからは、母と二人債権者から逃げる毎日でした。
家にあったものは全て持っていかれ、最終的には家にも居られない状態になり幼い私には、どういういきさつか
分からないのですが、飯場を転々としながら板のような椅子で寝起きしていました。
小学校1年生は丸々学校に行ったことがありません。
何とか母と二人で住まうところが見付かりましたが、食べるものも無く野の草を食べ、
給食のパンを持ち帰り、母はそれで命を繋いでいました。
母に手を引かれて線路脇に立ち尽くしていた記憶も消えません。
大きくなるに連れ、生活保護を受けたりしながら追われる生活からも段々と解放されていきましたが
私の中で、全てが父のせいだということを理解し始め怒りや父に対しての恨みも大きく大きくなってきました。
中学を卒業して美容師になり、家計を助けることになりましたが その頃の私は消息不明になってしまった
父を探して殺してやる・・・と、その事ばかり考えて生きていました。
休みを使っては、父を探し周りましたが今思えば何の手がかりも無く見付かる訳もありません。
それでも、一級建築士だった父の仕事関係から片っ端に探し回りました。
母には、どうしても父を探している事は言えずにいました。(つづく)
464 463 sage 2005/04/15(金) 14:43:47 ID:2WmyJgxm0
ある日、母の留守に何かの用で箪笥の引出しを探っていると小さなメモが出てきました。
住所だけが書いてある紙でした。東京の池袋・・・。何と無くピンと来て次の休みに出かけてみました。
しかし、余りに入り組んだ路地に下宿のようなアパートが立ち並び苦難しましたが、やっと探し当て父が住んでいる
事だけを確認し、帰って来てしまいました。その時のバッグの中には包丁が忍ばせてありました。
探し探した父が、あそこにいるんだ・・・という思いは、何故か私の何年もの思いを揺さぶりました。
近所の方の話しだと、脳溢血で何度か救急車で運ばれて歩くのもしゃべるのも困難だと言うことでした。
私の中には、いつも堂々とした父の姿しか無かったので愕然としたものです。
次の休みにまた出向いてみました。その時、私の手には父が好きだったアジの干物と
減塩醤油・減塩味噌がありました。今でも不思議な行動です。
いざ父と対面すると、まだ60代には遠いはずなのに70歳過ぎのオジイチャンに見えました。
持って行った紙袋を放るように渡すと、結局 何の会話も無く驚いた父の顔を見て
帰るしかありませんでした。
正月が近かくなっていた ある日、母に「今年の正月はお父さん呼んでやったら?」と
自分でも驚くような事を言い出しました。
父の倒産以来、家を出ていた兄にも偶然連絡がつき 十数年振りに質素ではありますが
家族全員が揃って正月を迎えることができました。丁度、私の成人する年の正月でした。
口の回らない父は、ずっとニコニコと笑っていたのを覚えています。
「孫の顔見るまでには元気になっときなさいよ!」などと言っている自分・・・
それが本音なのか、老いて病んでしまった父への同情からなのか、その時には分かりませんでした。
465 463 sage 2005/04/15(金) 15:04:47 ID:2WmyJgxm0
父が亡くなったという知らせを受けたのは、その年の3月の初旬でした。
日曜日の目が回るほど忙しい日で、ワタワタと仕事をこなしていると普通に今までカットしていた
櫛がいきなり真っ二つに割れました。あり得ない事ですが、それに構っていられないほどの忙しさだったため
「何か起こらなければいいな・・」と、元々勘のある自分は頭の隅っこで思っていた位でした。
次の瞬間に電話が鳴りました。店長が電話を取って二言三言話すと、私が呼ばれました。
受話器を渡される時に「直ぐに帰れ」と言われ、受話器を取ると兄が「お父さん、死んじゃったよ」と。
放心状態のまま、頭を下げて仕事を早退し待ち合わせた渋谷に向かいました。
父は夜中に苦しみ出して、壁の薄い安普請だったため隣の方が気付いて救急車を呼んでくださり
病院で息を引き取ったそうです。誰にも知らせずに無塩仏にしてくれと囈で言ったそうで、家族に連絡を
取るのに病院の方では苦労なさったみたいです。知らせを受けて向ったのは、下落合の火葬場でした。
大きな火葬場の隅にある霊安所に数体の棺に入ったご遺体と並んでいましたが、父のだけ花も手向けられずに
白木のままありました。顔を見ても涙も出ませんでした。全くピンと来なかったのです。
あれだけの思いをさせられてきた母が、独りで逝ってかわいそうにと涙していました。
一番、シラッとしていたのは多分私だったでしょう。あの時の感情は今でも分かりません。
殺したいと思い続けて来たはずなのにという気持ちと正月の父の笑顔・・・
その火葬場の一室を借りての、本当に家族だけの通夜・葬儀となりました。
アコーデオンカーテンに区切られた幾つもの部屋の一室でした。真正面には焼き場です。
控え室は、一度外へ出てから共通の階段を使って二階になりました。トイレも共同です。
466 463 sage 2005/04/15(金) 15:34:39 ID:2WmyJgxm0
兄も母も怖がりで、通夜の夜には二人でトイレに行ったりしていましたが、私には父が部屋の中に居る
「空気」みたいなものを感じ、何と無く温かい気持ちになっていました。
3月の初旬だったので、深夜になると暖房があっても寒さを感じ控え室に置いてある上着を
持ってくる事になりました。スクッと立ち上がって一人で上着を取りに行こうとする私を
大丈夫か?という顔で見る兄と母。でも私は怖くも何とも無かった。
ただ、暗いのと やはり真正面が焼き場というのは気持ちのよいものでもないのでサッサと上着を取り
階段を下って部屋に戻ろうとした時です。階段の踊場の丁度私が降りていく真正面に大きな姿見がありました。
そこがボッと薄明るくなったので目をやると、浴衣姿の父が映っていました。
身を小さくし、困ったような笑顔で深々と頭を下げる父。暫くは抱えていた上着を取り落とし
父に見入ってしまいました。頭を掻きながら、もう一度深く頭を下げると薄明かりが消えるのと共に
消えてしまいました。
戻ってから、兄と母に話すと「お前に一番何もしてやれなかったから謝りに来たんだね」と言われました。
同時に「自分が行かなくて良かったー」と。。。。。。
質素な通夜が終わり、質素な葬儀が終わり、最後のお別れの時です。
棺の蓋が全部明けられたときに、もう一度驚きました。
死装束を着ていると思い込んでいた父は、病院で着せて貰った浴衣のままだったのです。
その浴衣の柄は、私が前夜に鏡の中で見た浴衣の柄でした。
「何故、冬なのに浴衣なんだろう・・」とずっと思っていたのが、納得がいきました。
既に焼き場へ向う準備をされていたので、急遽浴衣の上から白装束をかけてもらい旅立って行きました。
長旅になるでしょうから、浴衣姿じゃ寒いですものね。手甲・脚半も無ければね。
467 463 sage 2005/04/15(金) 15:35:16 ID:2WmyJgxm0
父さん、段々本当に大人になって子供を持って、あなたの残した仕事を見せて貰って
親父としては3流以下だったけど、男としては・・・仕事人としては尊敬すべき人だったのかもしれない。
呑めない父さんだったけど、私は母さんに似てのん兵衛になっちゃったよ。
仕事も20年、一筋に続けて来れて今なら大人同士として、親同士として話しができたのになって思う。
今だったら、心の底から「元気でいなさいよ!」って言えたのにね。
あなたは、きっと幸せだったと思う。自分の生きたいように生きて死にたいように死んだんだよね。
片付けに行った時、全く手付かずの薬をキチンと段ボールに詰めて・・・。
ドアを開けた時、点いたままの電気とこんもりとしていた掛け布団を見て、お気に入りの席に座って
一番見える所に、母さんから内緒で渡されたんでしょ?私の成人式の写真があった。
初めて涙が出たよ。
あの時だったら、やり直せたのかね・・・うちの家族。あの正月からだったら。
いや、あっちからいつも寸での所で母さんを追い返してくれてありがとう。
母さんがそっちへ行くのは、もうちょっと待たせてね。
酷く長くなってしまって、すみません。
463 本当にあった怖い名無し 2005/04/15(金) 14:24:38 ID:2WmyJgxm0
私の父が亡くなった時のお話です。
もう、20年近く前の話しですが・・・・
父は私が幼い頃に保証人倒れで会社を潰しました。それからは、母と二人債権者から逃げる毎日でした。
家にあったものは全て持っていかれ、最終的には家にも居られない状態になり幼い私には、どういういきさつか
分からないのですが、飯場を転々としながら板のような椅子で寝起きしていました。
小学校1年生は丸々学校に行ったことがありません。
何とか母と二人で住まうところが見付かりましたが、食べるものも無く野の草を食べ、
給食のパンを持ち帰り、母はそれで命を繋いでいました。
母に手を引かれて線路脇に立ち尽くしていた記憶も消えません。
大きくなるに連れ、生活保護を受けたりしながら追われる生活からも段々と解放されていきましたが
私の中で、全てが父のせいだということを理解し始め怒りや父に対しての恨みも大きく大きくなってきました。
中学を卒業して美容師になり、家計を助けることになりましたが その頃の私は消息不明になってしまった
父を探して殺してやる・・・と、その事ばかり考えて生きていました。
休みを使っては、父を探し周りましたが今思えば何の手がかりも無く見付かる訳もありません。
それでも、一級建築士だった父の仕事関係から片っ端に探し回りました。
母には、どうしても父を探している事は言えずにいました。(つづく)
464 463 sage 2005/04/15(金) 14:43:47 ID:2WmyJgxm0
ある日、母の留守に何かの用で箪笥の引出しを探っていると小さなメモが出てきました。
住所だけが書いてある紙でした。東京の池袋・・・。何と無くピンと来て次の休みに出かけてみました。
しかし、余りに入り組んだ路地に下宿のようなアパートが立ち並び苦難しましたが、やっと探し当て父が住んでいる
事だけを確認し、帰って来てしまいました。その時のバッグの中には包丁が忍ばせてありました。
探し探した父が、あそこにいるんだ・・・という思いは、何故か私の何年もの思いを揺さぶりました。
近所の方の話しだと、脳溢血で何度か救急車で運ばれて歩くのもしゃべるのも困難だと言うことでした。
私の中には、いつも堂々とした父の姿しか無かったので愕然としたものです。
次の休みにまた出向いてみました。その時、私の手には父が好きだったアジの干物と
減塩醤油・減塩味噌がありました。今でも不思議な行動です。
いざ父と対面すると、まだ60代には遠いはずなのに70歳過ぎのオジイチャンに見えました。
持って行った紙袋を放るように渡すと、結局 何の会話も無く驚いた父の顔を見て
帰るしかありませんでした。
正月が近かくなっていた ある日、母に「今年の正月はお父さん呼んでやったら?」と
自分でも驚くような事を言い出しました。
父の倒産以来、家を出ていた兄にも偶然連絡がつき 十数年振りに質素ではありますが
家族全員が揃って正月を迎えることができました。丁度、私の成人する年の正月でした。
口の回らない父は、ずっとニコニコと笑っていたのを覚えています。
「孫の顔見るまでには元気になっときなさいよ!」などと言っている自分・・・
それが本音なのか、老いて病んでしまった父への同情からなのか、その時には分かりませんでした。
465 463 sage 2005/04/15(金) 15:04:47 ID:2WmyJgxm0
父が亡くなったという知らせを受けたのは、その年の3月の初旬でした。
日曜日の目が回るほど忙しい日で、ワタワタと仕事をこなしていると普通に今までカットしていた
櫛がいきなり真っ二つに割れました。あり得ない事ですが、それに構っていられないほどの忙しさだったため
「何か起こらなければいいな・・」と、元々勘のある自分は頭の隅っこで思っていた位でした。
次の瞬間に電話が鳴りました。店長が電話を取って二言三言話すと、私が呼ばれました。
受話器を渡される時に「直ぐに帰れ」と言われ、受話器を取ると兄が「お父さん、死んじゃったよ」と。
放心状態のまま、頭を下げて仕事を早退し待ち合わせた渋谷に向かいました。
父は夜中に苦しみ出して、壁の薄い安普請だったため隣の方が気付いて救急車を呼んでくださり
病院で息を引き取ったそうです。誰にも知らせずに無塩仏にしてくれと囈で言ったそうで、家族に連絡を
取るのに病院の方では苦労なさったみたいです。知らせを受けて向ったのは、下落合の火葬場でした。
大きな火葬場の隅にある霊安所に数体の棺に入ったご遺体と並んでいましたが、父のだけ花も手向けられずに
白木のままありました。顔を見ても涙も出ませんでした。全くピンと来なかったのです。
あれだけの思いをさせられてきた母が、独りで逝ってかわいそうにと涙していました。
一番、シラッとしていたのは多分私だったでしょう。あの時の感情は今でも分かりません。
殺したいと思い続けて来たはずなのにという気持ちと正月の父の笑顔・・・
その火葬場の一室を借りての、本当に家族だけの通夜・葬儀となりました。
アコーデオンカーテンに区切られた幾つもの部屋の一室でした。真正面には焼き場です。
控え室は、一度外へ出てから共通の階段を使って二階になりました。トイレも共同です。
466 463 sage 2005/04/15(金) 15:34:39 ID:2WmyJgxm0
兄も母も怖がりで、通夜の夜には二人でトイレに行ったりしていましたが、私には父が部屋の中に居る
「空気」みたいなものを感じ、何と無く温かい気持ちになっていました。
3月の初旬だったので、深夜になると暖房があっても寒さを感じ控え室に置いてある上着を
持ってくる事になりました。スクッと立ち上がって一人で上着を取りに行こうとする私を
大丈夫か?という顔で見る兄と母。でも私は怖くも何とも無かった。
ただ、暗いのと やはり真正面が焼き場というのは気持ちのよいものでもないのでサッサと上着を取り
階段を下って部屋に戻ろうとした時です。階段の踊場の丁度私が降りていく真正面に大きな姿見がありました。
そこがボッと薄明るくなったので目をやると、浴衣姿の父が映っていました。
身を小さくし、困ったような笑顔で深々と頭を下げる父。暫くは抱えていた上着を取り落とし
父に見入ってしまいました。頭を掻きながら、もう一度深く頭を下げると薄明かりが消えるのと共に
消えてしまいました。
戻ってから、兄と母に話すと「お前に一番何もしてやれなかったから謝りに来たんだね」と言われました。
同時に「自分が行かなくて良かったー」と。。。。。。
質素な通夜が終わり、質素な葬儀が終わり、最後のお別れの時です。
棺の蓋が全部明けられたときに、もう一度驚きました。
死装束を着ていると思い込んでいた父は、病院で着せて貰った浴衣のままだったのです。
その浴衣の柄は、私が前夜に鏡の中で見た浴衣の柄でした。
「何故、冬なのに浴衣なんだろう・・」とずっと思っていたのが、納得がいきました。
既に焼き場へ向う準備をされていたので、急遽浴衣の上から白装束をかけてもらい旅立って行きました。
長旅になるでしょうから、浴衣姿じゃ寒いですものね。手甲・脚半も無ければね。
467 463 sage 2005/04/15(金) 15:35:16 ID:2WmyJgxm0
父さん、段々本当に大人になって子供を持って、あなたの残した仕事を見せて貰って
親父としては3流以下だったけど、男としては・・・仕事人としては尊敬すべき人だったのかもしれない。
呑めない父さんだったけど、私は母さんに似てのん兵衛になっちゃったよ。
仕事も20年、一筋に続けて来れて今なら大人同士として、親同士として話しができたのになって思う。
今だったら、心の底から「元気でいなさいよ!」って言えたのにね。
あなたは、きっと幸せだったと思う。自分の生きたいように生きて死にたいように死んだんだよね。
片付けに行った時、全く手付かずの薬をキチンと段ボールに詰めて・・・。
ドアを開けた時、点いたままの電気とこんもりとしていた掛け布団を見て、お気に入りの席に座って
一番見える所に、母さんから内緒で渡されたんでしょ?私の成人式の写真があった。
初めて涙が出たよ。
あの時だったら、やり直せたのかね・・・うちの家族。あの正月からだったら。
いや、あっちからいつも寸での所で母さんを追い返してくれてありがとう。
母さんがそっちへ行くのは、もうちょっと待たせてね。
酷く長くなってしまって、すみません。
2010年02月12日
心霊イイ話 祟られる
これはすっごい好きな話ですわー。
_______
96 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/03/31 00:40
ありゃたしか小3の頃だよ確か。10年くらい前
そん日はダチが誰も来なくて一人で山に行ったんだよ。
んで当時俺は、兄貴が持ってたビデオの仮面ライダーブラックが大好きだったもんで
ライダーキックやらパンチやらして遊んでたワケよ。一人で。
馬鹿丸出し。そんで俺は「ん?」と思った。
もう目をつぶってもダッシュで10往復くらいできるこん山になんか見知らぬ
側道があるわけ。つーか獣道。もー俺ワクワク。新境地大発見みてーな?
んだよここは。豆みてーな山なのに随分長げーな。舐めてんのかこの道は、なんて思って
歩いてると目の前になんかちっちゃい神棚?社?なんつーんだっけアレ。
とにかくなんか祀ってあんよ。
高さは当時の俺の身長の高さよりちょっとデカイくらいで、扉が開いてて
中にはなんか狐がいっぱいはいってんの。しかもこれが笑ってやがるんだ。
当時の俺はこれを即悪と認定。扉をおもむろに閉めてライダーキックを敢行。
意外と頑丈だったけど何度か繰り返すと餓鬼にも破壊可能なくらいには
ボロってたようで、程なく木でできた前面部は大破。
97 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/03/31 00:42
本当はもう全部壊したいみたいな感じだったんだけど暗くなったのでその日は帰ることに。
で、家帰ったらやっぱりお約束みたいに倒れたね。
熱が40度近く出た。新手の風邪かインフルエンザかと思って「やた!学校休める!」と大喜び。
でも結局死んだ方がマシ級に苦しんだんで直ぐに後悔。
んで夜中にトイレに起きたの。なんか犬が吼えてんの。
ウルセーなこんな夜中に。飼い主はナニやってんよ?と窓覗くとなんか
田んぼに無数の光が灯ってんの。つーか炎みたいのがういてんの。
なんか農家でやってんのかな?と思って更に
見てると窓越しになんか聞こえてくる「まだ」「入れない」とかイッテンの。
その声がまた変。TVでよくスローにした時に出る声。あれみたいな重低音な声と
俺と同じくらいのガキの声。あれが交互にボソボソ聞こえてくる。
さすがに怖くなってその日は布団に潜って寝てしまった。
数日しても熱下がらない。病院で調べてもなんか
風邪でもインフルエンザでもツツガムシとかでも無いらしい。
いわゆる原因不明の熱?県庁所在地にある大病院言っても同じ結果。
俺ヤバい。マジやばい。死ぬ。冗談抜きで。
んでちょうど夜中に起きて「またあの炎か」とかって窓見てると
親が丁度タオル代えに来て。何してるか聞かれたから
98 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/03/31 00:43
見た事を話すと、なんか真っ青になっちゃって次の日病人の俺を無理やり引き摺って
地元の昔からいる霊能者のババアんとこに連れて行かれた。
んで行くなり、アンタ稲荷に祟られてるって言われた。
さすがの俺も、先日の山中でのお茶目を思い出す。
んで御詫びに、その社を修復してオアゲでも供えなさいって事になったんだけど
どうもそっからがおかしな事になった。
だってそんな社最初ッから無かったんよ。
俺が言った場所には獣道なんてどこにも無かったんだって。そんな筈無いって
ダチに言って案内させようとしたけどやっぱそんなん無かったらしい。
ていうかそこの地主にもそんな無いって言われた。
したらその霊能者のババアが言うには、どうも厄介な事になったらしくて。
話を聞くと、どうやら「俺が社を壊したから」祟ったのではなく
「俺を祟るため」に社を「俺に壊させた」んだというんよ。
悪質なのに捕まっちゃったみたい。嵌められた。俺狐に嵌められた。
んで普通なら速攻憑り殺されてるんだけど、家守ってる動物がいるから
狐は入って来れないでいるって事らしい。
ババアの家を出ると流石に体力の限界が来たらしい。
貧血が真っ白んなるみたいに視界と意識がフェードアウト。
目が覚める。なんかもうボーっとしてる。体も動かない。
99 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/03/31 00:45
ん?と横目を見ると。
狐。狐に囲まれてる俺。
なんで?家には入って来れない・・・ってここ病院じゃねーか!
マジやばい。俺ヤバイ。「もらうもらう」とか言ってる。
俺タマ取られちゃう。金玉じゃなくてタマと書いて命と書くほうのタマ。
俺ピンチ。にはは。
したら不意に病院の壁から手が出てきたの。「ぬっ」て。
帝国軍人が。あれすか?親玉すか?とか思ってると狐を遮るように俺の前に仁王立ち。
そして帝国軍人はおもむろに日本刀を振り上げ殺戮開始。
エイヤーとばかりに狐たちを切り捨てていく。狐も応戦してるけど貫目が違う。
程なく狐は全部切り捨てられて消えてしまいまった。
んで振る帰ると、その軍人。俺を撫でてくれた。
そしたらその軍人さん、みるみる顔が年取っていって、見覚えのある顔に。
死んだ爺ちゃんだった。
俺なんかうれしくなっちゃって、涙出てきて。
100 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/03/31 00:46
したら爺ちゃんいきなり「泣くな」って頭をグーで殴りやがった。
間違いないね。もっとガキの頃、泣き止まない俺の口に飴玉を10個くらい
放り込んで「これやるから泣くな」って、そらもっと泣き喚きますよって感じの爺ちゃんに間違いない。
さらに見ると後ろにでかいセントバーナード。
爺ちゃんが飼ってた犬だ。ああそうか。お前が吼えて守ってくれたんだなって思った。
次の日目が覚めると熱はパーペキ治ってた。
帰りに味噌ラーメン大盛りとギョーザとライス食ったくらい治ってた。
しばらくしてから、その山でガケ崩れがあって、丁度俺が社があると思ってたあたりが完璧エグれて無くなったらしい。
うわーなんか長々書いちゃったよ。
思い出しながら時間忘却全快で。
でもあれはやっぱ夢だったのかな?
わーけわからん。
じゃ。
爺ちゃんありがとう。
_______
96 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/03/31 00:40
ありゃたしか小3の頃だよ確か。10年くらい前
そん日はダチが誰も来なくて一人で山に行ったんだよ。
んで当時俺は、兄貴が持ってたビデオの仮面ライダーブラックが大好きだったもんで
ライダーキックやらパンチやらして遊んでたワケよ。一人で。
馬鹿丸出し。そんで俺は「ん?」と思った。
もう目をつぶってもダッシュで10往復くらいできるこん山になんか見知らぬ
側道があるわけ。つーか獣道。もー俺ワクワク。新境地大発見みてーな?
んだよここは。豆みてーな山なのに随分長げーな。舐めてんのかこの道は、なんて思って
歩いてると目の前になんかちっちゃい神棚?社?なんつーんだっけアレ。
とにかくなんか祀ってあんよ。
高さは当時の俺の身長の高さよりちょっとデカイくらいで、扉が開いてて
中にはなんか狐がいっぱいはいってんの。しかもこれが笑ってやがるんだ。
当時の俺はこれを即悪と認定。扉をおもむろに閉めてライダーキックを敢行。
意外と頑丈だったけど何度か繰り返すと餓鬼にも破壊可能なくらいには
ボロってたようで、程なく木でできた前面部は大破。
97 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/03/31 00:42
本当はもう全部壊したいみたいな感じだったんだけど暗くなったのでその日は帰ることに。
で、家帰ったらやっぱりお約束みたいに倒れたね。
熱が40度近く出た。新手の風邪かインフルエンザかと思って「やた!学校休める!」と大喜び。
でも結局死んだ方がマシ級に苦しんだんで直ぐに後悔。
んで夜中にトイレに起きたの。なんか犬が吼えてんの。
ウルセーなこんな夜中に。飼い主はナニやってんよ?と窓覗くとなんか
田んぼに無数の光が灯ってんの。つーか炎みたいのがういてんの。
なんか農家でやってんのかな?と思って更に
見てると窓越しになんか聞こえてくる「まだ」「入れない」とかイッテンの。
その声がまた変。TVでよくスローにした時に出る声。あれみたいな重低音な声と
俺と同じくらいのガキの声。あれが交互にボソボソ聞こえてくる。
さすがに怖くなってその日は布団に潜って寝てしまった。
数日しても熱下がらない。病院で調べてもなんか
風邪でもインフルエンザでもツツガムシとかでも無いらしい。
いわゆる原因不明の熱?県庁所在地にある大病院言っても同じ結果。
俺ヤバい。マジやばい。死ぬ。冗談抜きで。
んでちょうど夜中に起きて「またあの炎か」とかって窓見てると
親が丁度タオル代えに来て。何してるか聞かれたから
98 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/03/31 00:43
見た事を話すと、なんか真っ青になっちゃって次の日病人の俺を無理やり引き摺って
地元の昔からいる霊能者のババアんとこに連れて行かれた。
んで行くなり、アンタ稲荷に祟られてるって言われた。
さすがの俺も、先日の山中でのお茶目を思い出す。
んで御詫びに、その社を修復してオアゲでも供えなさいって事になったんだけど
どうもそっからがおかしな事になった。
だってそんな社最初ッから無かったんよ。
俺が言った場所には獣道なんてどこにも無かったんだって。そんな筈無いって
ダチに言って案内させようとしたけどやっぱそんなん無かったらしい。
ていうかそこの地主にもそんな無いって言われた。
したらその霊能者のババアが言うには、どうも厄介な事になったらしくて。
話を聞くと、どうやら「俺が社を壊したから」祟ったのではなく
「俺を祟るため」に社を「俺に壊させた」んだというんよ。
悪質なのに捕まっちゃったみたい。嵌められた。俺狐に嵌められた。
んで普通なら速攻憑り殺されてるんだけど、家守ってる動物がいるから
狐は入って来れないでいるって事らしい。
ババアの家を出ると流石に体力の限界が来たらしい。
貧血が真っ白んなるみたいに視界と意識がフェードアウト。
目が覚める。なんかもうボーっとしてる。体も動かない。
99 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/03/31 00:45
ん?と横目を見ると。
狐。狐に囲まれてる俺。
なんで?家には入って来れない・・・ってここ病院じゃねーか!
マジやばい。俺ヤバイ。「もらうもらう」とか言ってる。
俺タマ取られちゃう。金玉じゃなくてタマと書いて命と書くほうのタマ。
俺ピンチ。にはは。
したら不意に病院の壁から手が出てきたの。「ぬっ」て。
帝国軍人が。あれすか?親玉すか?とか思ってると狐を遮るように俺の前に仁王立ち。
そして帝国軍人はおもむろに日本刀を振り上げ殺戮開始。
エイヤーとばかりに狐たちを切り捨てていく。狐も応戦してるけど貫目が違う。
程なく狐は全部切り捨てられて消えてしまいまった。
んで振る帰ると、その軍人。俺を撫でてくれた。
そしたらその軍人さん、みるみる顔が年取っていって、見覚えのある顔に。
死んだ爺ちゃんだった。
俺なんかうれしくなっちゃって、涙出てきて。
100 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/03/31 00:46
したら爺ちゃんいきなり「泣くな」って頭をグーで殴りやがった。
間違いないね。もっとガキの頃、泣き止まない俺の口に飴玉を10個くらい
放り込んで「これやるから泣くな」って、そらもっと泣き喚きますよって感じの爺ちゃんに間違いない。
さらに見ると後ろにでかいセントバーナード。
爺ちゃんが飼ってた犬だ。ああそうか。お前が吼えて守ってくれたんだなって思った。
次の日目が覚めると熱はパーペキ治ってた。
帰りに味噌ラーメン大盛りとギョーザとライス食ったくらい治ってた。
しばらくしてから、その山でガケ崩れがあって、丁度俺が社があると思ってたあたりが完璧エグれて無くなったらしい。
うわーなんか長々書いちゃったよ。
思い出しながら時間忘却全快で。
でもあれはやっぱ夢だったのかな?
わーけわからん。
じゃ。
爺ちゃんありがとう。
2010年02月12日
心霊イイ話 ロベルト!
こんなエピソードを知るのは大事です。私はそう思いますね。
_____
ロベルト!
927 5-1 04/11/28 21:31:41 ID:UtE+qDiS
これは俺が3~4年前の夏、イタリアのローマで体験した話です。
俺は大学でイタリア文学を専攻していて、大学4年の時に休学して半年間ローマに留学してたんだけど、
その時にローマの郊外にある、エウルっていう穴の開いたチーズみたいなビル(参照:
www.mediawars.ne.jp/~tanimura/a_map/foreign/form/italy/eur.html)を1人でブラブラ
見に行ったんだ。
直射日光が凄くてめちゃめちゃ暑い日だったんだけど、ビルが建ってる所が高台になってて、街が見渡せて
涼しい風も吹いてたから、建物の影になってる所に座って一服しながら景色見てたのね。そしたら、ちょっと
前まで誰もいなかったんだけど、いきなり3つ揃えのスーツをバシッと着た小さい90ぐらいの爺さんが俺の
肩を後ろから叩いて、「よう!ロベルト、久しぶりだな!」って声かけてくるんだよ。俺も、不意打ちだった
もんだから、一瞬ビクッとしたんだけど、すぐに人違いかなと思って、その歳の割には元気のいい爺さんに
「あの、人違いですよ。ぼくは日本人ですし、ロベルトという名ではありません。」ってキッパリ言ったの。
そしたら、爺さんの方は、凄い嬉しそうな顔して「やっぱりロベルトじゃないか!」って益々大きな声で言い
だしたんだ。俺は、いよいよこのジジイぼけてんのかな?って思ったけど、まとわりつかれても嫌だなと思っ
たから、「だから、ロベルトじゃないって。普通の日本人はそんな名前じゃないよ!」って言ったら、爺さん
は笑いながら「そんな事は知ってるわい!」みたいな感じで事の経緯を話しだしたんだ。
以下、俺と爺さん談(イタリア語だったので、それっぽい口調になおしました。)
928 5-2 04/11/28 21:32:52 ID:UtE+qDiS
爺「もちろん、君の本名がロベルトじゃないって事ぐらい知ってるさ。君は見たところ日本人っぽいし、
わしは今年で92になるが、まだそこまで耄碌してないつもりだよ。君は昔、イタリアとドイツと日本が
戦争で同盟を結んでいたって事を、学校かどこか勉強した事があるかね?」
俺「もちろん、知ってますよ。僕だけじゃなく、日本人なら大抵の人は。」
爺「よろしい。わしは第1次、第2次と2つの世界大戦に最初から最後まで海兵として従軍したんだが、
当時はドイツや日本からこの地に派遣された、若い将校や外交官なんかと親睦を深めるためによくつるんで
飲みにいったりしたもんだ。お互い、言葉も文化も違うが、当時の我々にとっては、そんな事は大して重要
じゃなかったし、とにかく共通の敵がいる味方どうし、若かったってのもあるが大いに盛り上がったもんだ
よ。そして当時は、わしらみたいにつるんでた連中は、イタリア兵もドイツ兵も日本兵もみんな、お互いを親
愛の情をこめてロベルトって呼びあったもんさ!」
俺「はぁ…。でもまた、なんでロベルトなんっすか?」
929 5-3 04/11/28 21:34:22 ID:UtE+qDiS
爺、にっこり笑って「わからんかね?ロベルト(ROBERTO)というは頭文字を合わせたものさ。
3国の首都 ローマ(ROme)・ベルリン (BERlin)・東京(TOkyo)の。だから、君を見かけた時、
日本人じゃないかと思ってロベルトと声かけたってわけさ!」
俺「へぇ~。なんか歴史を感じる話っすね~」
爺、急に笑顔から一変して渋い表情で「ところで、君のご家族やお知り合いの方で、第二次大戦に従軍された
方はいるかな?」
俺「うーん…。祖父は従軍しましたけど、もうとっくに他界したし… あ!親戚の爺さんでまだ1人生きて
ますよ!」
爺「そうか、そしたら今度あった時には、イタリアが途中で戦線を放棄したことに関しては、本当に遺憾
に思っており、わしの人生においてただ一点の心残りであり、日本の皆さんには謝っても謝りきれない事をした
と思っている。と伝えてくれ。」と目に涙を溜めながら、俺に訴えてきた。
930 5-4 04/11/28 21:35:32 ID:UtE+qDiS
俺「うーん、今さらそんなに怒ってる人もいないんじゃないかなぁ?あの小うるさかった俺の祖父でさえも、
イタリアの事で、ぼやいてた事は一度もないし…。」
爺「我々はあの時、誓って誰一人戦線を放棄したいと思ってる奴はいなかった。わしの海軍部隊では政治的に
戦争が終わった時でさえ、皆悔しさに泣き、同盟国を見捨てるのかと、誰もが断腸の思いだった。拳銃で自殺
をしたものだっている!でも、わしはあの時何も出来なかった…。昨日まで、同じテーブルで酒を飲み、
ロベルトと呼びあい、同じ敵を蹴散らそうと雄叫びを上げあった仲にも関わらず、同盟国の戦況が日に日に
悪くなっていくのが、ラジオで伝えられようと、何も出来なかったんだ…。特に、日本の方々が最後まで意志
を貫かれているという報道を聞くたびに、どれだけ5体が引き裂かれるような思いがしただろう。だから、
日本の方々には戦線を離脱した腰抜け、裏切り者と思われても止むを得まい。そして、イタリア人
はテレビで見るような、ちゃらついて女の尻を追いかけるだけの、軟派者と思われているかも知れない。
しかし、その後の半世紀以上、わしを含めた海兵全員は一日だってその事を悔いなかった事はないのだよ…。
だから、君のお知り合いには、是非すまなかったとお伝えください…。」
931 5-5 04/11/28 21:36:42 ID:UtE+qDiS
そういうと、爺さんは年甲斐も無く泣き崩れた。そしてよく見ると爺さんの胸には、会社の社章のような
小さいもので気付かなかったが、古びたイタリア海軍の所属部隊のバッジが着いていた。そして、急な展開に
戸惑った俺は、「わかりました、今度会ったら必ず伝えておきます。」とだけ言って、挨拶をしてその場を
去り、また炎天下の中に戻っていった。今まで、不思議ととても涼しく心地よかったのだが、その場を離れた
瞬間また砂漠のような猛烈な暑さに見舞われた。そして数メートル進んだ後、爺さんが何だか気になって振り
向くと、このテの話にありがちだが、もうそこには誰も居なかった。その爺さんが、幽霊だったかどうか
なんて、今となってはわからない。ただ俺は、爺さんと最後に交わした挨拶を思い出して少し、変だなと
思った。
爺「ここにいれば誰か日本の方が来ると思って、ずっと待っていたが、わしの話を聞いてくれた人はどれくら
いぶりだろう。皆、わしがまるで見えないかの様に、無視をして立ち去ってしまうのだから。ありがとう。」
俺「いいんですよ。でも、ここよりもっと街の中心の観光スポットに行った方が、日本人はいっぱいいるん
じゃないですかねぇ。コロッセオとか。それでは、お元気で。」
後日帰国して、久方ぶりに、家で寝たきりになって殆ど誰とも口をきかない親戚の爺さん(元海軍)を訪ね、
その話をした。爺さんは、何も言わず、ただ目に涙を溜めていた。そして、その話を聞いた1週間後に老衰で
他界した。世話をしていた従姉妹によると、俺が会った後の1週間は爺さんが妙に明るく、皆に積極的に話し
かけてたと言う。 長文・駄文スマソ。
_____
ロベルト!
927 5-1 04/11/28 21:31:41 ID:UtE+qDiS
これは俺が3~4年前の夏、イタリアのローマで体験した話です。
俺は大学でイタリア文学を専攻していて、大学4年の時に休学して半年間ローマに留学してたんだけど、
その時にローマの郊外にある、エウルっていう穴の開いたチーズみたいなビル(参照:
www.mediawars.ne.jp/~tanimura/a_map/foreign/form/italy/eur.html)を1人でブラブラ
見に行ったんだ。
直射日光が凄くてめちゃめちゃ暑い日だったんだけど、ビルが建ってる所が高台になってて、街が見渡せて
涼しい風も吹いてたから、建物の影になってる所に座って一服しながら景色見てたのね。そしたら、ちょっと
前まで誰もいなかったんだけど、いきなり3つ揃えのスーツをバシッと着た小さい90ぐらいの爺さんが俺の
肩を後ろから叩いて、「よう!ロベルト、久しぶりだな!」って声かけてくるんだよ。俺も、不意打ちだった
もんだから、一瞬ビクッとしたんだけど、すぐに人違いかなと思って、その歳の割には元気のいい爺さんに
「あの、人違いですよ。ぼくは日本人ですし、ロベルトという名ではありません。」ってキッパリ言ったの。
そしたら、爺さんの方は、凄い嬉しそうな顔して「やっぱりロベルトじゃないか!」って益々大きな声で言い
だしたんだ。俺は、いよいよこのジジイぼけてんのかな?って思ったけど、まとわりつかれても嫌だなと思っ
たから、「だから、ロベルトじゃないって。普通の日本人はそんな名前じゃないよ!」って言ったら、爺さん
は笑いながら「そんな事は知ってるわい!」みたいな感じで事の経緯を話しだしたんだ。
以下、俺と爺さん談(イタリア語だったので、それっぽい口調になおしました。)
928 5-2 04/11/28 21:32:52 ID:UtE+qDiS
爺「もちろん、君の本名がロベルトじゃないって事ぐらい知ってるさ。君は見たところ日本人っぽいし、
わしは今年で92になるが、まだそこまで耄碌してないつもりだよ。君は昔、イタリアとドイツと日本が
戦争で同盟を結んでいたって事を、学校かどこか勉強した事があるかね?」
俺「もちろん、知ってますよ。僕だけじゃなく、日本人なら大抵の人は。」
爺「よろしい。わしは第1次、第2次と2つの世界大戦に最初から最後まで海兵として従軍したんだが、
当時はドイツや日本からこの地に派遣された、若い将校や外交官なんかと親睦を深めるためによくつるんで
飲みにいったりしたもんだ。お互い、言葉も文化も違うが、当時の我々にとっては、そんな事は大して重要
じゃなかったし、とにかく共通の敵がいる味方どうし、若かったってのもあるが大いに盛り上がったもんだ
よ。そして当時は、わしらみたいにつるんでた連中は、イタリア兵もドイツ兵も日本兵もみんな、お互いを親
愛の情をこめてロベルトって呼びあったもんさ!」
俺「はぁ…。でもまた、なんでロベルトなんっすか?」
929 5-3 04/11/28 21:34:22 ID:UtE+qDiS
爺、にっこり笑って「わからんかね?ロベルト(ROBERTO)というは頭文字を合わせたものさ。
3国の首都 ローマ(ROme)・ベルリン (BERlin)・東京(TOkyo)の。だから、君を見かけた時、
日本人じゃないかと思ってロベルトと声かけたってわけさ!」
俺「へぇ~。なんか歴史を感じる話っすね~」
爺、急に笑顔から一変して渋い表情で「ところで、君のご家族やお知り合いの方で、第二次大戦に従軍された
方はいるかな?」
俺「うーん…。祖父は従軍しましたけど、もうとっくに他界したし… あ!親戚の爺さんでまだ1人生きて
ますよ!」
爺「そうか、そしたら今度あった時には、イタリアが途中で戦線を放棄したことに関しては、本当に遺憾
に思っており、わしの人生においてただ一点の心残りであり、日本の皆さんには謝っても謝りきれない事をした
と思っている。と伝えてくれ。」と目に涙を溜めながら、俺に訴えてきた。
930 5-4 04/11/28 21:35:32 ID:UtE+qDiS
俺「うーん、今さらそんなに怒ってる人もいないんじゃないかなぁ?あの小うるさかった俺の祖父でさえも、
イタリアの事で、ぼやいてた事は一度もないし…。」
爺「我々はあの時、誓って誰一人戦線を放棄したいと思ってる奴はいなかった。わしの海軍部隊では政治的に
戦争が終わった時でさえ、皆悔しさに泣き、同盟国を見捨てるのかと、誰もが断腸の思いだった。拳銃で自殺
をしたものだっている!でも、わしはあの時何も出来なかった…。昨日まで、同じテーブルで酒を飲み、
ロベルトと呼びあい、同じ敵を蹴散らそうと雄叫びを上げあった仲にも関わらず、同盟国の戦況が日に日に
悪くなっていくのが、ラジオで伝えられようと、何も出来なかったんだ…。特に、日本の方々が最後まで意志
を貫かれているという報道を聞くたびに、どれだけ5体が引き裂かれるような思いがしただろう。だから、
日本の方々には戦線を離脱した腰抜け、裏切り者と思われても止むを得まい。そして、イタリア人
はテレビで見るような、ちゃらついて女の尻を追いかけるだけの、軟派者と思われているかも知れない。
しかし、その後の半世紀以上、わしを含めた海兵全員は一日だってその事を悔いなかった事はないのだよ…。
だから、君のお知り合いには、是非すまなかったとお伝えください…。」
931 5-5 04/11/28 21:36:42 ID:UtE+qDiS
そういうと、爺さんは年甲斐も無く泣き崩れた。そしてよく見ると爺さんの胸には、会社の社章のような
小さいもので気付かなかったが、古びたイタリア海軍の所属部隊のバッジが着いていた。そして、急な展開に
戸惑った俺は、「わかりました、今度会ったら必ず伝えておきます。」とだけ言って、挨拶をしてその場を
去り、また炎天下の中に戻っていった。今まで、不思議ととても涼しく心地よかったのだが、その場を離れた
瞬間また砂漠のような猛烈な暑さに見舞われた。そして数メートル進んだ後、爺さんが何だか気になって振り
向くと、このテの話にありがちだが、もうそこには誰も居なかった。その爺さんが、幽霊だったかどうか
なんて、今となってはわからない。ただ俺は、爺さんと最後に交わした挨拶を思い出して少し、変だなと
思った。
爺「ここにいれば誰か日本の方が来ると思って、ずっと待っていたが、わしの話を聞いてくれた人はどれくら
いぶりだろう。皆、わしがまるで見えないかの様に、無視をして立ち去ってしまうのだから。ありがとう。」
俺「いいんですよ。でも、ここよりもっと街の中心の観光スポットに行った方が、日本人はいっぱいいるん
じゃないですかねぇ。コロッセオとか。それでは、お元気で。」
後日帰国して、久方ぶりに、家で寝たきりになって殆ど誰とも口をきかない親戚の爺さん(元海軍)を訪ね、
その話をした。爺さんは、何も言わず、ただ目に涙を溜めていた。そして、その話を聞いた1週間後に老衰で
他界した。世話をしていた従姉妹によると、俺が会った後の1週間は爺さんが妙に明るく、皆に積極的に話し
かけてたと言う。 長文・駄文スマソ。
2010年02月08日
心霊イイ話 わらえ
おいらが大好きな話です。
_____
笑え
751 本当にあった怖い名無し sage New! 2005/08/12(金) 13:00:53 ID:0HvtL9dN0
去年のちょうど今頃の話なんだが。
仕事の関係で俺はほとんど日本にいなかった。
で、六ヶ月振りに日本に帰って来たんだよ。
帰ってきた港の直ぐ近くに祖母と叔父夫婦が住んでる家があったんで、土産持ってな。
んで、いつも通り「おいばばぁ!今年の夏は暑いけどくたばってへんやろなw」とか言いながら家に入った訳。
でも祖母の返事が返ってこない。いつもなら「お前こそ死んだと思ってたわwwww」とか笑いながら出てくるのに。
で、代わりに出てきたのが叔父。「ばあさん、3月に脳梗塞で・・・」って突然言われたんだよ。
慌てて祖父の仏壇のある仏間に行ったら、祖父の遺影の横に祖母の遺影が。
俺もう、大声出して泣いたのよ。祖母は大好きだったのに、その死に目にも会えなかったのかよってな。
そしたら、突然祖母の声が聞こえたんだよ。
「○○(俺の名前)、うちが死んだら笑ってやるって言ってたやないか!笑え!」
ってな。一緒にそこにいた叔父夫婦もしっかり聞こえたらしい。
もうそこからは俺も叔父夫婦も大笑いしながら大泣き。
滲んで良く見えない視界の隅で、祖母の遺影が笑ったような気がした。
_____
笑え
751 本当にあった怖い名無し sage New! 2005/08/12(金) 13:00:53 ID:0HvtL9dN0
去年のちょうど今頃の話なんだが。
仕事の関係で俺はほとんど日本にいなかった。
で、六ヶ月振りに日本に帰って来たんだよ。
帰ってきた港の直ぐ近くに祖母と叔父夫婦が住んでる家があったんで、土産持ってな。
んで、いつも通り「おいばばぁ!今年の夏は暑いけどくたばってへんやろなw」とか言いながら家に入った訳。
でも祖母の返事が返ってこない。いつもなら「お前こそ死んだと思ってたわwwww」とか笑いながら出てくるのに。
で、代わりに出てきたのが叔父。「ばあさん、3月に脳梗塞で・・・」って突然言われたんだよ。
慌てて祖父の仏壇のある仏間に行ったら、祖父の遺影の横に祖母の遺影が。
俺もう、大声出して泣いたのよ。祖母は大好きだったのに、その死に目にも会えなかったのかよってな。
そしたら、突然祖母の声が聞こえたんだよ。
「○○(俺の名前)、うちが死んだら笑ってやるって言ってたやないか!笑え!」
ってな。一緒にそこにいた叔父夫婦もしっかり聞こえたらしい。
もうそこからは俺も叔父夫婦も大笑いしながら大泣き。
滲んで良く見えない視界の隅で、祖母の遺影が笑ったような気がした。
2010年02月08日
心霊イイ話 エメラルドグリーンの空
これのどこが怖い話なんじゃいゴルァ!( ゚Д゚)
______
エメラルドグリーンの空
502 本当にあった怖い名無し sage New! 2007/02/11(日) 11:02:40 ID:BeXpt2Gg0
203 :癒されたい名無しさん :04/11/21 21:51:33 ID:hCJPqqua
小学生のとき、少し足し算、引き算の計算や、会話のテンポが少し遅いA君がいた。
でも、絵が上手な子だった。
彼は、よく空の絵を描いた。
抜けるような色遣いには、子供心に驚嘆した。
担任のN先生は算数の時間、解けないと分かっているのに答えをその子に聞く。
冷や汗をかきながら、指を使って、ええと・ええと・と答えを出そうとする姿を周りの子供は笑う。
N先生は答えが出るまで、しつこく何度も言わせた。
私はN先生が大嫌いだった。
クラスもいつしか代わり、私たちが小学6年生になる前、N先生は違う学校へ転任することになったので、
全校集会で先生のお別れ会をやることになった。
生徒代表でお別れの言葉を言う人が必要になった。
先生に一番世話をやかせたのだから、A君が言え、と言い出したお馬鹿さんがいた。
お別れ会で一人立たされて、どもる姿を期待したのだ。
私は、A君の言葉を忘れない。
「ぼくを、普通の子と一緒に勉強させてくれて、ありがとうございました」
A君の感謝の言葉は10分以上にも及ぶ。
水彩絵の具の色の使い方を教えてくれたこと。
放課後つきっきりでそろばんを勉強させてくれたこと。
その間、おしゃべりをする子供はいませんでした。
N先生がぶるぶる震えながら、嗚咽をくいしばる声が、体育館に響いただけでした。
昨日、デパートのポストカードなどに美しい水彩画と、A君のサインを発見いたしました。
503 本当にあった怖い名無し sage New! 2007/02/11(日) 11:03:57 ID:BeXpt2Gg0
N先生は今、僻地で小学校で校長先生をしております。
先生は教員が少なく、子供達が家から2時間ほどかけて登校しなければならないような
過疎地へ自ら望んで赴任されました。
N先生のお家には、毎年夏にA君から絵が届くそうです。
A君はその後公立中高を経て、美大に進学しました。
お別れ会でのN先生の挨拶が思い浮かびます。
「A君の絵は、ユトリロの絵に似ているんですよ。
みんなはもしかしたら、 見たこと無いかもしれない。
ユトリロっていう、フランスの人でね、街や 風景をたくさん描いた人なんだけど。
空が、綺麗なんだよ。
A君は、その才能の代わりに、他の持ち物がみんなと比べて少ない。
だけど、決して取り戻せない物ではないのです。
そして、A君は それを一生懸命自分のものにしようしています。
これは、簡単なことじゃありません!」
A君は、空を描いた絵を送るそうです。
その空はN先生が作り方を教えた、
美しいエメラルドグリーンだそうです。
______
エメラルドグリーンの空
502 本当にあった怖い名無し sage New! 2007/02/11(日) 11:02:40 ID:BeXpt2Gg0
203 :癒されたい名無しさん :04/11/21 21:51:33 ID:hCJPqqua
小学生のとき、少し足し算、引き算の計算や、会話のテンポが少し遅いA君がいた。
でも、絵が上手な子だった。
彼は、よく空の絵を描いた。
抜けるような色遣いには、子供心に驚嘆した。
担任のN先生は算数の時間、解けないと分かっているのに答えをその子に聞く。
冷や汗をかきながら、指を使って、ええと・ええと・と答えを出そうとする姿を周りの子供は笑う。
N先生は答えが出るまで、しつこく何度も言わせた。
私はN先生が大嫌いだった。
クラスもいつしか代わり、私たちが小学6年生になる前、N先生は違う学校へ転任することになったので、
全校集会で先生のお別れ会をやることになった。
生徒代表でお別れの言葉を言う人が必要になった。
先生に一番世話をやかせたのだから、A君が言え、と言い出したお馬鹿さんがいた。
お別れ会で一人立たされて、どもる姿を期待したのだ。
私は、A君の言葉を忘れない。
「ぼくを、普通の子と一緒に勉強させてくれて、ありがとうございました」
A君の感謝の言葉は10分以上にも及ぶ。
水彩絵の具の色の使い方を教えてくれたこと。
放課後つきっきりでそろばんを勉強させてくれたこと。
その間、おしゃべりをする子供はいませんでした。
N先生がぶるぶる震えながら、嗚咽をくいしばる声が、体育館に響いただけでした。
昨日、デパートのポストカードなどに美しい水彩画と、A君のサインを発見いたしました。
503 本当にあった怖い名無し sage New! 2007/02/11(日) 11:03:57 ID:BeXpt2Gg0
N先生は今、僻地で小学校で校長先生をしております。
先生は教員が少なく、子供達が家から2時間ほどかけて登校しなければならないような
過疎地へ自ら望んで赴任されました。
N先生のお家には、毎年夏にA君から絵が届くそうです。
A君はその後公立中高を経て、美大に進学しました。
お別れ会でのN先生の挨拶が思い浮かびます。
「A君の絵は、ユトリロの絵に似ているんですよ。
みんなはもしかしたら、 見たこと無いかもしれない。
ユトリロっていう、フランスの人でね、街や 風景をたくさん描いた人なんだけど。
空が、綺麗なんだよ。
A君は、その才能の代わりに、他の持ち物がみんなと比べて少ない。
だけど、決して取り戻せない物ではないのです。
そして、A君は それを一生懸命自分のものにしようしています。
これは、簡単なことじゃありません!」
A君は、空を描いた絵を送るそうです。
その空はN先生が作り方を教えた、
美しいエメラルドグリーンだそうです。
2010年02月08日
心霊イイ話 思いとどまる理由
自殺を考えているそこのあなた、自殺は傲慢なことらしいYO!
_____
思いとどまる理由
255 本当にあった怖い名無し sage 2007/03/22(木) 15:56:40 ID:80UrdAnb0
あるスレと重複になっちゃうんですがいいでしょうか。本当すいません。↓
御歳84になるおじいちゃんが言いました。
「僕はね、昔、まあ今もだけど。運動も勉学もロクにできなかった」
「友達もいないし。顔も悪い。いつもひとりぼっち」
「だから、死のうと思ったことがある」
「でも、死んでしまったら僕の葬式代がかかるだろう」
「役立たずの僕のためにそんな無駄なお金を使ってほしくなかったんだ」
「そこで僕は考えた。これ以上迷惑をかけないように今は死なないでおこう」
「生きて生きて、僕が死んで迷惑になる人たち皆死んでから、死のう。と」
「どこかの海か崖にでも身を投げて・・・ね」
「でもね、気付いたんだ。僕には両親がいる。兄弟がいる」
「兄弟はやがて結婚して子供を持った」
「僕も運良く結婚できて子供をもてた」
「僕が生きている以上、つながりが消えることはないんだ・・・ってね」
「そして、僕は僕の大事な妻のため、子供の為に今まで生きてきた」
「その、僕の大事な子供の子供が、君です」
「ありがとう、君がいるから僕は生きています」
病院で自傷による出血多量の手当てのため入院していた、僕に向かって。
それからしばらくして。
おじいちゃんは死にました。
葬式の会場で
「すまないねえ」
というおじいちゃんの声を、身内の者のほとんどが聞いたそうです。
僕も、聞きました。
もうすぐ月命日です。思い出したのでなんとなく。
_____
思いとどまる理由
255 本当にあった怖い名無し sage 2007/03/22(木) 15:56:40 ID:80UrdAnb0
あるスレと重複になっちゃうんですがいいでしょうか。本当すいません。↓
御歳84になるおじいちゃんが言いました。
「僕はね、昔、まあ今もだけど。運動も勉学もロクにできなかった」
「友達もいないし。顔も悪い。いつもひとりぼっち」
「だから、死のうと思ったことがある」
「でも、死んでしまったら僕の葬式代がかかるだろう」
「役立たずの僕のためにそんな無駄なお金を使ってほしくなかったんだ」
「そこで僕は考えた。これ以上迷惑をかけないように今は死なないでおこう」
「生きて生きて、僕が死んで迷惑になる人たち皆死んでから、死のう。と」
「どこかの海か崖にでも身を投げて・・・ね」
「でもね、気付いたんだ。僕には両親がいる。兄弟がいる」
「兄弟はやがて結婚して子供を持った」
「僕も運良く結婚できて子供をもてた」
「僕が生きている以上、つながりが消えることはないんだ・・・ってね」
「そして、僕は僕の大事な妻のため、子供の為に今まで生きてきた」
「その、僕の大事な子供の子供が、君です」
「ありがとう、君がいるから僕は生きています」
病院で自傷による出血多量の手当てのため入院していた、僕に向かって。
それからしばらくして。
おじいちゃんは死にました。
葬式の会場で
「すまないねえ」
というおじいちゃんの声を、身内の者のほとんどが聞いたそうです。
僕も、聞きました。
もうすぐ月命日です。思い出したのでなんとなく。
2010年02月07日
心霊イイ話 大震災の夜
363 名前:ぼっき丸 投稿日:2001/03/27(火) 10:34
残念ながら作り話じゃないです。オレが経験した実話です。
6年前の阪神大震災のとき、ホストスナックで働いてた俺は、そのとき一緒に閉店作業をしてたカズってやつと二人で潰れたビルに閉じ込められた。閉じ込められたというより二人とも気を失ってて、ふと気が付いたときには、カウンターにもたれかかるように倒れたボトルラックの下の隙間に二人並んで寝てた。
例えるなら形のいびつな二人用の棺おけみたいなもんかな。
俺はカズの「おい!起きろ!大丈夫か!?」の声で起きたんだけど、二人ともどうすることもできんので「爆弾おちたんかなぁ」とか「みんな死んだんかな・・・」とか異常に落ち着いて話してました。
真っ暗で寒かったけど、全然怖くはなかった。アタマの中では「俺らが生き残った最後の人類」みたいに思ってたからかな。何分か何時間か、ず~っと二人で話してると、ふいに頭の上でかすかに
「誰かおるかー!」って声が聞こえてきた。(助かる!!)急に元気になってここに閉じ込められてることを知らせようと大声で叫ぶんやけど、どうやら気づいてくれない様子。
つづく
365 名前:ぼっき丸 投稿日:2001/03/27(火) 11:05
結局気づいてくれないままどっか行ってしまったんで、どうしようかと考えてると横のカズが怪我をした足がひどく痛むと言い出した。最初は俺も「大丈夫か」とか言ってたんやけど、よっぽど痛いらしく「イタイイタイイタイ!」とか叫び始めた。
俺は時間の感覚はなくなってるけど、少なくとも怪我してから数時間経つのになんで急に痛がるんやろうとか思いながら、「大丈夫大丈夫」とか言って励ましてた。
イタイイタイの叫び声がそのうちに「ギャア」とか「ウオォォ」とかになってきて冷静だった俺もイライラして「こんな狭いとこでうるさいねん!お前は!もうすぐ助かるからだまっとけや!」と怒鳴ると「んなもん痛いもんは痛いねん!お前にこの痛さがわかんのか!」
とかいいながら、全然叫ぶことを止めない。よっぽど痛いんだろうなとか思いながらも俺のイライラも限界に達して「やかましいわ!」と言いながら、そいつの口を手でふさごうとして(カズは俺の胸の横ぐらいに顔があった)口に手を当てた。でも動いていない・・・唇が動いていない。
声は聞こえる。全てを悟った俺はそのあと救助されるまでずっと泣きながら「大丈夫、大丈夫」と言い続けました。
3日後カズの実家の滋賀県より両親が遺体を引き取りに来たときに、さすがにその話はできなかった。
つづく 後日談へ
371 名前:ぼっき丸 投稿日:2001/03/27(火) 11:52
>お仕事中さん
きにせんでもよかったのに。でも待たせると悪いんで急いで書くね。
後日談
カズの両親から聞いたんやけど、カズは首の骨を折っていたそうです。(恐らくボトルラックがあたったのかも)
あと左足が電子レンジの下敷きになって骨が飛び出ていたそうです。両親曰く「警察が言うには首折って即死やったから、苦しい想いはしてないみたい。それが救いやわ・・・」
何も言えませんでした・・・地震直後に即死してたというのを聞いてから実は全く非科学的なことは信じない俺は、カズと話してたのもカズが叫んでたのも俺の精神的な疲労による幻聴だろうと思っていました。
でも俺を助けてくれた人たち(警官一人、ビルの管理人、通りすがりの兄ちゃん二人)によると、この下に人がいるって気づいたのは、カズの叫び声が聞こえたのだそうです。
もう一つあとから思い出して気になったのが、叫び始める前にカズと話してた内容。
やたらと昔話をしてました。そんときは「こいつこんなときになにをゆうとんねん・・・」
とか思ってましたが・・・
後日談
28] 震災の夜 後日談 投稿者:ぼっき丸 投稿日:2001/07/13(Fri) 01:46
カズの両親が遺体を引き取りに来た晩のこと。
その夜はかなり余震が激しく、半壊になった家にいるのは危険だということで家族4人で車の中で一晩過ごしたんだけど、そのときに夢をみたのよ。
間違いなく夢なんやけど、あまりにも生々しくてね。
働いてた店のカウンターでカズと二人で飲んでる夢だけどそのときの会話は多分死ぬまで忘れないので、以下再現します。
俺 「あ~お前ホンマに死んだんか?」
カズ 「そうやねん、まぁしゃーないわ。色々ありがとな」
俺 「なんやねん、それ。んなこと言うなやぁ(泣)」
カズ 「もう、しゃーないねんて。死んだんやから・・・」
俺 「そーか・・・」
カズ 「・・・そやけどめっちゃ待たせるな、腹立ってきたわ、俺」
俺 「なにが?」
カズ 「ちゃうねん、今回めちゃめちゃようけ死んだやろ? そやから受付
がごっつい混んでんねん」
俺 「なんやそれ?死んだ人の受付とかあんのか?」
カズ 「うん、整理券もらった」
俺 「嘘つけ!お前アホか!!(笑)」
カズ 「いや、ほんまやて!だから時間空いて今お前と飲んでるんやんけ」
俺 「ふーん、なんかややこしいなぁ」
カズ 「あぁ、そうやお前ユミちゃんておぼえてるか?去年の夏よう飲みに
来てた娘」
俺 「あ~覚えてるよ、住吉に住んでる娘やろ?」
カズ 「そうそう、あの子もあかんかったみたいやで、受付け並んでるとき
会ったわ」
俺 「マジで!?・・・かわいそうになぁ」
カズ 「待ち時間にお前に会いに行くって言うたら、一緒に来たがってた
けど、なんか妹に会いに行かなあかんって言うとったわ」
俺 「ふ~ん残念やなぁ・・・まぁよろしく言うといて」
みたいな会話をしてたのですが、起きてからもあまりにナマナマしさが残ってたので(特に酒の味)気になって死亡者名簿を近所のボランティアの人にもらって調べると、しっかりユミちゃんの名前も載ってました。
悲しかったけど、死んであともああやって元気(?)でいるカズに会えて少し気が楽になりました。
1周忌のときに墓参りに行った晩も夢に出てきてそんときは
「お前、線香とか、花とかいらんっちゅうねん!(笑)」と言っていました。
それからは出てきませんが、天国でも楽しくやってるんやと思います。
おわり
残念ながら作り話じゃないです。オレが経験した実話です。
6年前の阪神大震災のとき、ホストスナックで働いてた俺は、そのとき一緒に閉店作業をしてたカズってやつと二人で潰れたビルに閉じ込められた。閉じ込められたというより二人とも気を失ってて、ふと気が付いたときには、カウンターにもたれかかるように倒れたボトルラックの下の隙間に二人並んで寝てた。
例えるなら形のいびつな二人用の棺おけみたいなもんかな。
俺はカズの「おい!起きろ!大丈夫か!?」の声で起きたんだけど、二人ともどうすることもできんので「爆弾おちたんかなぁ」とか「みんな死んだんかな・・・」とか異常に落ち着いて話してました。
真っ暗で寒かったけど、全然怖くはなかった。アタマの中では「俺らが生き残った最後の人類」みたいに思ってたからかな。何分か何時間か、ず~っと二人で話してると、ふいに頭の上でかすかに
「誰かおるかー!」って声が聞こえてきた。(助かる!!)急に元気になってここに閉じ込められてることを知らせようと大声で叫ぶんやけど、どうやら気づいてくれない様子。
つづく
365 名前:ぼっき丸 投稿日:2001/03/27(火) 11:05
結局気づいてくれないままどっか行ってしまったんで、どうしようかと考えてると横のカズが怪我をした足がひどく痛むと言い出した。最初は俺も「大丈夫か」とか言ってたんやけど、よっぽど痛いらしく「イタイイタイイタイ!」とか叫び始めた。
俺は時間の感覚はなくなってるけど、少なくとも怪我してから数時間経つのになんで急に痛がるんやろうとか思いながら、「大丈夫大丈夫」とか言って励ましてた。
イタイイタイの叫び声がそのうちに「ギャア」とか「ウオォォ」とかになってきて冷静だった俺もイライラして「こんな狭いとこでうるさいねん!お前は!もうすぐ助かるからだまっとけや!」と怒鳴ると「んなもん痛いもんは痛いねん!お前にこの痛さがわかんのか!」
とかいいながら、全然叫ぶことを止めない。よっぽど痛いんだろうなとか思いながらも俺のイライラも限界に達して「やかましいわ!」と言いながら、そいつの口を手でふさごうとして(カズは俺の胸の横ぐらいに顔があった)口に手を当てた。でも動いていない・・・唇が動いていない。
声は聞こえる。全てを悟った俺はそのあと救助されるまでずっと泣きながら「大丈夫、大丈夫」と言い続けました。
3日後カズの実家の滋賀県より両親が遺体を引き取りに来たときに、さすがにその話はできなかった。
つづく 後日談へ
371 名前:ぼっき丸 投稿日:2001/03/27(火) 11:52
>お仕事中さん
きにせんでもよかったのに。でも待たせると悪いんで急いで書くね。
後日談
カズの両親から聞いたんやけど、カズは首の骨を折っていたそうです。(恐らくボトルラックがあたったのかも)
あと左足が電子レンジの下敷きになって骨が飛び出ていたそうです。両親曰く「警察が言うには首折って即死やったから、苦しい想いはしてないみたい。それが救いやわ・・・」
何も言えませんでした・・・地震直後に即死してたというのを聞いてから実は全く非科学的なことは信じない俺は、カズと話してたのもカズが叫んでたのも俺の精神的な疲労による幻聴だろうと思っていました。
でも俺を助けてくれた人たち(警官一人、ビルの管理人、通りすがりの兄ちゃん二人)によると、この下に人がいるって気づいたのは、カズの叫び声が聞こえたのだそうです。
もう一つあとから思い出して気になったのが、叫び始める前にカズと話してた内容。
やたらと昔話をしてました。そんときは「こいつこんなときになにをゆうとんねん・・・」
とか思ってましたが・・・
後日談
28] 震災の夜 後日談 投稿者:ぼっき丸 投稿日:2001/07/13(Fri) 01:46
カズの両親が遺体を引き取りに来た晩のこと。
その夜はかなり余震が激しく、半壊になった家にいるのは危険だということで家族4人で車の中で一晩過ごしたんだけど、そのときに夢をみたのよ。
間違いなく夢なんやけど、あまりにも生々しくてね。
働いてた店のカウンターでカズと二人で飲んでる夢だけどそのときの会話は多分死ぬまで忘れないので、以下再現します。
俺 「あ~お前ホンマに死んだんか?」
カズ 「そうやねん、まぁしゃーないわ。色々ありがとな」
俺 「なんやねん、それ。んなこと言うなやぁ(泣)」
カズ 「もう、しゃーないねんて。死んだんやから・・・」
俺 「そーか・・・」
カズ 「・・・そやけどめっちゃ待たせるな、腹立ってきたわ、俺」
俺 「なにが?」
カズ 「ちゃうねん、今回めちゃめちゃようけ死んだやろ? そやから受付
がごっつい混んでんねん」
俺 「なんやそれ?死んだ人の受付とかあんのか?」
カズ 「うん、整理券もらった」
俺 「嘘つけ!お前アホか!!(笑)」
カズ 「いや、ほんまやて!だから時間空いて今お前と飲んでるんやんけ」
俺 「ふーん、なんかややこしいなぁ」
カズ 「あぁ、そうやお前ユミちゃんておぼえてるか?去年の夏よう飲みに
来てた娘」
俺 「あ~覚えてるよ、住吉に住んでる娘やろ?」
カズ 「そうそう、あの子もあかんかったみたいやで、受付け並んでるとき
会ったわ」
俺 「マジで!?・・・かわいそうになぁ」
カズ 「待ち時間にお前に会いに行くって言うたら、一緒に来たがってた
けど、なんか妹に会いに行かなあかんって言うとったわ」
俺 「ふ~ん残念やなぁ・・・まぁよろしく言うといて」
みたいな会話をしてたのですが、起きてからもあまりにナマナマしさが残ってたので(特に酒の味)気になって死亡者名簿を近所のボランティアの人にもらって調べると、しっかりユミちゃんの名前も載ってました。
悲しかったけど、死んであともああやって元気(?)でいるカズに会えて少し気が楽になりました。
1周忌のときに墓参りに行った晩も夢に出てきてそんときは
「お前、線香とか、花とかいらんっちゅうねん!(笑)」と言っていました。
それからは出てきませんが、天国でも楽しくやってるんやと思います。
おわり
2010年02月06日
心霊イイ話 真夜中の医者
小さい頃から、こんなお話が大好きでした。
霊が守ってくれたとか、守護霊さまとかね。
やっぱり霊も生前の人柄なんでしょうねー
_____
412 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/02/22 00:28
洒落にならない怖い話ね.......
私は20の時に入院したんだけど、その時にお医者さんの幽霊をみたことがある。
不思議だった。
432 名前: 412です 04/02/22 01:01
私が入院する2ヶ月位前に、そこの科の先生が一人亡くなっていたんです。
先生には、生前に診察を受けた事があったので、顔や背格好は知っていました。
私は風邪をこじらせ喘息症状がでて入院したんですが
二日目の深夜、痰が呼吸器に酷く絡み窒息しそうになったんですよ。
ナースコールボタンを押そうとしら、うっかり落としてしまったらしく
手でさぐってもなかった。たまたま個室だったので、助けもよべなかったんです。
あぁー苦しい、もうだめかなー?と思ったときに
入り口ドアを、まるですり抜ける感じで白衣の男性が入ってきた。
その時は、怖いというよりも えっえっ何でー?としか思わなかったです。
よく見たら、以前に診て貰った先生だったので安堵。
先生は無言で、私の肩の後ろに手を差し入れ、向きをかえてくれた。
それから背中を暫くさすってくれたんですよ。
そうしたら、ゴゴッゴロゴロ という感じで、大量の痰が溢れかえるほどでました。
私はスーッと楽になって寝てしまった。
その後、看護婦の呼びかけで目を覚ましたんだけど
看護婦は、私の部屋からコールがあり、無言だったので見に来たそうです。
因みに、コールボタンはわたしの手の範囲に届く距離にはありませんでした。
私の枕には、吸引機で出さなければ絶対に無理なくらいの
大量の痰が吐き出されていました。
怖くない話ですみません。でも、本当に不思議な体験でした。
霊が守ってくれたとか、守護霊さまとかね。
やっぱり霊も生前の人柄なんでしょうねー
_____
412 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/02/22 00:28
洒落にならない怖い話ね.......
私は20の時に入院したんだけど、その時にお医者さんの幽霊をみたことがある。
不思議だった。
432 名前: 412です 04/02/22 01:01
私が入院する2ヶ月位前に、そこの科の先生が一人亡くなっていたんです。
先生には、生前に診察を受けた事があったので、顔や背格好は知っていました。
私は風邪をこじらせ喘息症状がでて入院したんですが
二日目の深夜、痰が呼吸器に酷く絡み窒息しそうになったんですよ。
ナースコールボタンを押そうとしら、うっかり落としてしまったらしく
手でさぐってもなかった。たまたま個室だったので、助けもよべなかったんです。
あぁー苦しい、もうだめかなー?と思ったときに
入り口ドアを、まるですり抜ける感じで白衣の男性が入ってきた。
その時は、怖いというよりも えっえっ何でー?としか思わなかったです。
よく見たら、以前に診て貰った先生だったので安堵。
先生は無言で、私の肩の後ろに手を差し入れ、向きをかえてくれた。
それから背中を暫くさすってくれたんですよ。
そうしたら、ゴゴッゴロゴロ という感じで、大量の痰が溢れかえるほどでました。
私はスーッと楽になって寝てしまった。
その後、看護婦の呼びかけで目を覚ましたんだけど
看護婦は、私の部屋からコールがあり、無言だったので見に来たそうです。
因みに、コールボタンはわたしの手の範囲に届く距離にはありませんでした。
私の枕には、吸引機で出さなければ絶対に無理なくらいの
大量の痰が吐き出されていました。
怖くない話ですみません。でも、本当に不思議な体験でした。
2010年02月06日
心霊イイ話 山祭
山祭り
683 本当にあった怖い名無しさん sage 2005/08/11(木) 21:04:07 ID:g8BCG55k0
またまた>>618のコピペ隊です。怖い話ばかりだと後ろを振り向けないので良ければ気晴らしにどうぞ。
100 :N.W:2005/07/25(月) 07:06:10 ID:CFXfTZUN0
久しぶりに休みが取れた。たった2日だけど、携帯で探される事もたぶんないだろう。
ボーナスも出た事だし、母に何か旨いものでも食わせてやろう。そう思って京都・貴船の
旅館へ電話を掛けてみた。川床のシーズン中だが、平日だったから宿が取れた。
母に連絡を取ると大喜びで、鞍馬も歩いてみたいと言う。俺に異存はなかった。
京阪出町柳から叡山電鉄鞍馬駅まで約30分。その間に景色は碁盤の目のような街中から
里山を過ぎ、一気に山の中へと変化する。また、鞍馬から山越えで貴船へ抜けるコースは、
履き慣れた靴があればファミリーでも2時間前後で歩く事が出来るし、日帰りなら逆に、
貴船から鞍馬へ抜け、鞍馬温泉を使って帰る手もある。
その日もさわやかな好天だった。荷物を持って歩くのも面倒なので、宿に頼んで預かって
もらい、それから鞍馬山へ行った。堂々たる山門を潜った瞬間、いきなり強い風が吹き、
俺を目指して枯葉がザバザバ降って来る。落葉の季節ではないのだが、母とくれば必ず
こういう目に遭う。天狗の散華だ、と母は言う。迷惑な事だ。途中からロープウェイも
あるが、母は歩く方を好むので、ところどころ急な坂のある参道を歩いて本殿を目指す。
由岐神社を過ぎると、先々の大木の中程の高さの枝が、微妙にたわむ。毎度の事だが。
鞍馬寺金堂でお参りした後、奥の院へ向かって木の根道を歩く。
魔王殿の前で、一人の小柄で上品な感じの老人が、良い声で謡っていた。
“…花咲かば、告げんと言ひし山里の、使ひは来たり馬に鞍。鞍馬の山のうず桜…”
言霊が周囲の木立に広がって行くようで、思わず足を止め、聞き惚れた。
最後の一声が余韻を残して空に消えた時、同じように立ち止まっていた人たちの間から、
溜め息と拍手が湧き起こる。老人はにっこり笑って、大杉権現の方へ立ち去った。
684 本当にあった怖い名無しさん sage 2005/08/11(木) 21:07:22 ID:g8BCG55k0
101 :N.W:2005/07/25(月) 07:07:24 ID:CFXfTZUN0
鞍馬山を下り、貴船川に沿って歩く。真夏の昼日中だと言うのに、空気がひんやりして
気持ちがいい。流れの上には幾つもの川床。週末は人で溢れているのだろうが、今日は
そうでもない。少し離れると、清冽な流れの中、カワガラスが小魚を追って水を潜り、
アオサギがじっと獲物を待つ。もう備えの出来たススキが揺れる上を、トンボたちが
飛び回る。
貴船神社へお参りに行く人は多いが、奥宮へ参る人は少ない。その静けさを楽しみ
ながら、奥宮の船形石の横の小さな社に手を合わせる。弟たちも連れて来てやれれば
よかったが、何分にも平日の急な事。学生時分ならともかく、社会人がそうそう手前
勝手な事をする訳にはいかない。母とそんな話をしながら振り返ると、さっき魔王殿の
前で謡っていた老人がこっちへ歩いて来るところだった。軽く会釈すると、向こうも
にこっと笑って片手を挙げる。
「先程は、良いものを聞かせて頂いて、ありがとうございました」
「いやいや、お恥ずかしい」老人は首を横に振り、俺と母を見やりながら
「親子旅ですか、よろしいなぁ。ええ日にここへ来はった。今日は“山祭り”や」
「まあ、お祭りがあるんですか」祭りと聞いて、母の気持ちが弾むのがわかる。
老人が教えてくれる。
「今晩、川床の灯りが消えた時分から、この先の方でありますねん。“山祭り”は
時が合わなんだら成りませんし、ほんまの夜祭りやから、知らん人の方が多いんや。
もし、行かはるんやったら、浴衣着て行きはった方がよろし。その方が、踊りの
中へも入りやすいよって」
母は既に行きたくてワクワクしている。一時、『盆踊り命』だった人だから。
ま、いいか。俺は盆踊りは嫌いだが、仕方ない。付き合うか。
685 3/5 sage 2005/08/11(木) 21:09:05 ID:g8BCG55k0
102 :N.W:2005/07/25(月) 07:12:41 ID:CFXfTZUN0
川筋の道沿いに、黄桃のような丸い灯りが、ぽつりぽつりと点いている。俺たちの
他に、歩いている人はほとんどない。
奥宮へ近づくにつれ、笛の音がどこからともなく風に乗って流れて来た。山祭りは
どうやら、思っていた盆踊りのようなものとは、全然違うものらしい。
奥貴船橋の袂をくっと左へ折れ、山の中へ入る細い道をたどると、笛の音はますます
はっきり聞こえる。曲目はわからないが、ゆったりとしたメロディを、複数本の笛で
吹いているようだ。
やがて、木立の間からたくさんの白い提灯と、その灯りが見えて来た。そこは体育館
程度の広さの空き地になっていて、笛の音に合わせて数十人の人たちが踊っていた。
衣装は白地に紺色の流水模様の浴衣。女は紅の帯、男は黒字に金の鱗模様の帯。
踊るというより、舞うと言った方がいいような優美な動きで、普通の踊りの時のような
賑わしさや、テンポあるいはノリは全く感じられない。
俺たちより先に来て、これを眺めていた隣の人がいきなり駆け出し、踊りの輪の中へ
入って中の人と手を取り合った。知り合いがいたらしい。
前の方から、あの老人が笑みを浮かべながら、静かに俺たち親子に近づいて来た。
「ああ、来はりましたんやな」
「こんばんは。不思議なお祭りですね」
老人は不思議な言葉を口にした。
「あの中に、逢いたい人がいたはりますやろ」
逢いたい人?訳がわからず、ぽかんとする俺。
母が突然駆け出した。
「母さん!?」
686 4/5 sage 2005/08/11(木) 21:11:00 ID:g8BCG55k0
103 :N.W:2005/07/25(月) 07:13:25 ID:CFXfTZUN0
伸ばした手の先に、よく知ってる人がいた。
実家にいる頃いつも見ていた人。写真立ての中で笑っている、俺と面差しのよく似た
青年。俺が2歳の時亡くなった父だ。
まっしぐらに父に向かって進む母を、踊り手たちは空気のようにするりとかわし、
何事もなかったかのように踊り続ける。
一足ごとに母の時間が逆戻りする。わずか3年余りの妻としての日々と、その何倍もの
母としての時間。今、父の手を取りながら、母は堰を切ったようにしゃべり続け、
父は黙って微笑みながら、時折相槌を打っている。二人の間に涙はない。何を話して
いるか、俺には聞こえないが、きっと言葉で時間を溶かしているのだろう。
時を越え、両親は恋人同士に戻っている。初めて見る両親の姿。ああ、父はあんな風に
笑う人だったのか。母はあんな風にはにかむ人だったのか。これだけの歳月を隔て、
まだ惹かれ合う二人に、思わず胸が熱くなる。
父に誘われ、母が踊りに加わる。なかなか上手い。本当に楽しそうに踊っている。
俺の頭の中で太棹が鳴り、太夫の声が響く。
“…おのが妻恋、やさしやすしや。あちへ飛びつれ、こちへ飛びつれ、あちやこち風、
ひたひたひた。羽と羽とを合わせの袖の、染めた模様を花かとて…”
両親の番舞をぼーっと眺めていたら、ふと俺の事を思い出したらしい母が、父の手を
引いてこっちへやって来た。ほぼ初対面の人に等しい父親に、どう挨拶すべきか。
戸惑って言葉の出ない俺を、おっとりとした弟と雰囲気の良く似た父は、物も言わずに
抱きしめた。俺よりずいぶんほっそりしているけれど、強く、温かい身体。父親って
こんなにしっかりした存在感があるのか。
「大きくなった…」万感の思いのこもった父の言葉。
気持ちが胸で詰まって言葉にならない。ようやく絞り出せた言葉は「父さん…」
「うん」
優しい返事が返って来た。もう限界だった。俺は子供のように声を放って泣いた。
687 5/5 sage 2005/08/11(木) 21:12:28 ID:g8BCG55k0
最後です。
104 :N.W:2005/07/25(月) 07:14:42 ID:CFXfTZUN0
母の事を笑えない。気が付けば、俺は夢中で父に、友人の事、仕事の事を一生懸命
話していた。今までは、そんな事は自分の事だから、他人に話してもわかるまいと
思い込み、学校での出来事さえ、必要な事以外は母に話さなかったのに。
父の静かな返事や一言が嬉しかった。子供が親に日々の出来事を全部話したがる
気持ちが、初めてわかったような気がする。
俺の話が一段付いた時、父は少し寂しそうな顔をした。
「ごめん。もっと一緒にいたいけど、そろそろ時間みたいなんだ」
時は歩みを止めてくれなかった。でも、嫌だと駄々をこねたところで詮無い事。
大事な人に心配をかけるだけ。ああ、わかっている。笑って見送ろう。
「口惜しいよ、おまえたちの力になってやれなくて…」
「大丈夫、任せろよ。俺がいる。」
長男だもの。俺は親指を立て、父に向かって、偉そうに大見得を切った。
安心したように頷く父に、母がとても優しい眼差しを向け、父が最上級の笑顔を返す。
「…じゃあ、そろそろ行くよ」父は、踊りの輪の方を向いた。
「父さん」呼びかけずにはいられなかった。
父が振り返る。
「俺、二人の子供で良かった」本当に、そう思った。
父は嬉しそうに笑い、そのまま煙のようにすうっと姿を消した。
母はしばらく無言で父が姿を消した辺りを見つめていたが、やがて諦めたように
首を振り、「帰りましょう」と俺を促した。
翌朝、まだ眠っている母を部屋に置いて、奥貴船橋の袂まで行って見た。
昨夜の、橋の袂をくっと左へ折れ、山の中へ入る細い道は、やっぱりなかった。
あの老人が言っていた。“山祭り”は、時が合わねば成らないのだと。
それは俺たち親子が見た幻だったかもしれない。
でも、逢いたい人に会え、伝えたい事を伝えられた。幸せな旅だった
683 本当にあった怖い名無しさん sage 2005/08/11(木) 21:04:07 ID:g8BCG55k0
またまた>>618のコピペ隊です。怖い話ばかりだと後ろを振り向けないので良ければ気晴らしにどうぞ。
100 :N.W:2005/07/25(月) 07:06:10 ID:CFXfTZUN0
久しぶりに休みが取れた。たった2日だけど、携帯で探される事もたぶんないだろう。
ボーナスも出た事だし、母に何か旨いものでも食わせてやろう。そう思って京都・貴船の
旅館へ電話を掛けてみた。川床のシーズン中だが、平日だったから宿が取れた。
母に連絡を取ると大喜びで、鞍馬も歩いてみたいと言う。俺に異存はなかった。
京阪出町柳から叡山電鉄鞍馬駅まで約30分。その間に景色は碁盤の目のような街中から
里山を過ぎ、一気に山の中へと変化する。また、鞍馬から山越えで貴船へ抜けるコースは、
履き慣れた靴があればファミリーでも2時間前後で歩く事が出来るし、日帰りなら逆に、
貴船から鞍馬へ抜け、鞍馬温泉を使って帰る手もある。
その日もさわやかな好天だった。荷物を持って歩くのも面倒なので、宿に頼んで預かって
もらい、それから鞍馬山へ行った。堂々たる山門を潜った瞬間、いきなり強い風が吹き、
俺を目指して枯葉がザバザバ降って来る。落葉の季節ではないのだが、母とくれば必ず
こういう目に遭う。天狗の散華だ、と母は言う。迷惑な事だ。途中からロープウェイも
あるが、母は歩く方を好むので、ところどころ急な坂のある参道を歩いて本殿を目指す。
由岐神社を過ぎると、先々の大木の中程の高さの枝が、微妙にたわむ。毎度の事だが。
鞍馬寺金堂でお参りした後、奥の院へ向かって木の根道を歩く。
魔王殿の前で、一人の小柄で上品な感じの老人が、良い声で謡っていた。
“…花咲かば、告げんと言ひし山里の、使ひは来たり馬に鞍。鞍馬の山のうず桜…”
言霊が周囲の木立に広がって行くようで、思わず足を止め、聞き惚れた。
最後の一声が余韻を残して空に消えた時、同じように立ち止まっていた人たちの間から、
溜め息と拍手が湧き起こる。老人はにっこり笑って、大杉権現の方へ立ち去った。
684 本当にあった怖い名無しさん sage 2005/08/11(木) 21:07:22 ID:g8BCG55k0
101 :N.W:2005/07/25(月) 07:07:24 ID:CFXfTZUN0
鞍馬山を下り、貴船川に沿って歩く。真夏の昼日中だと言うのに、空気がひんやりして
気持ちがいい。流れの上には幾つもの川床。週末は人で溢れているのだろうが、今日は
そうでもない。少し離れると、清冽な流れの中、カワガラスが小魚を追って水を潜り、
アオサギがじっと獲物を待つ。もう備えの出来たススキが揺れる上を、トンボたちが
飛び回る。
貴船神社へお参りに行く人は多いが、奥宮へ参る人は少ない。その静けさを楽しみ
ながら、奥宮の船形石の横の小さな社に手を合わせる。弟たちも連れて来てやれれば
よかったが、何分にも平日の急な事。学生時分ならともかく、社会人がそうそう手前
勝手な事をする訳にはいかない。母とそんな話をしながら振り返ると、さっき魔王殿の
前で謡っていた老人がこっちへ歩いて来るところだった。軽く会釈すると、向こうも
にこっと笑って片手を挙げる。
「先程は、良いものを聞かせて頂いて、ありがとうございました」
「いやいや、お恥ずかしい」老人は首を横に振り、俺と母を見やりながら
「親子旅ですか、よろしいなぁ。ええ日にここへ来はった。今日は“山祭り”や」
「まあ、お祭りがあるんですか」祭りと聞いて、母の気持ちが弾むのがわかる。
老人が教えてくれる。
「今晩、川床の灯りが消えた時分から、この先の方でありますねん。“山祭り”は
時が合わなんだら成りませんし、ほんまの夜祭りやから、知らん人の方が多いんや。
もし、行かはるんやったら、浴衣着て行きはった方がよろし。その方が、踊りの
中へも入りやすいよって」
母は既に行きたくてワクワクしている。一時、『盆踊り命』だった人だから。
ま、いいか。俺は盆踊りは嫌いだが、仕方ない。付き合うか。
685 3/5 sage 2005/08/11(木) 21:09:05 ID:g8BCG55k0
102 :N.W:2005/07/25(月) 07:12:41 ID:CFXfTZUN0
川筋の道沿いに、黄桃のような丸い灯りが、ぽつりぽつりと点いている。俺たちの
他に、歩いている人はほとんどない。
奥宮へ近づくにつれ、笛の音がどこからともなく風に乗って流れて来た。山祭りは
どうやら、思っていた盆踊りのようなものとは、全然違うものらしい。
奥貴船橋の袂をくっと左へ折れ、山の中へ入る細い道をたどると、笛の音はますます
はっきり聞こえる。曲目はわからないが、ゆったりとしたメロディを、複数本の笛で
吹いているようだ。
やがて、木立の間からたくさんの白い提灯と、その灯りが見えて来た。そこは体育館
程度の広さの空き地になっていて、笛の音に合わせて数十人の人たちが踊っていた。
衣装は白地に紺色の流水模様の浴衣。女は紅の帯、男は黒字に金の鱗模様の帯。
踊るというより、舞うと言った方がいいような優美な動きで、普通の踊りの時のような
賑わしさや、テンポあるいはノリは全く感じられない。
俺たちより先に来て、これを眺めていた隣の人がいきなり駆け出し、踊りの輪の中へ
入って中の人と手を取り合った。知り合いがいたらしい。
前の方から、あの老人が笑みを浮かべながら、静かに俺たち親子に近づいて来た。
「ああ、来はりましたんやな」
「こんばんは。不思議なお祭りですね」
老人は不思議な言葉を口にした。
「あの中に、逢いたい人がいたはりますやろ」
逢いたい人?訳がわからず、ぽかんとする俺。
母が突然駆け出した。
「母さん!?」
686 4/5 sage 2005/08/11(木) 21:11:00 ID:g8BCG55k0
103 :N.W:2005/07/25(月) 07:13:25 ID:CFXfTZUN0
伸ばした手の先に、よく知ってる人がいた。
実家にいる頃いつも見ていた人。写真立ての中で笑っている、俺と面差しのよく似た
青年。俺が2歳の時亡くなった父だ。
まっしぐらに父に向かって進む母を、踊り手たちは空気のようにするりとかわし、
何事もなかったかのように踊り続ける。
一足ごとに母の時間が逆戻りする。わずか3年余りの妻としての日々と、その何倍もの
母としての時間。今、父の手を取りながら、母は堰を切ったようにしゃべり続け、
父は黙って微笑みながら、時折相槌を打っている。二人の間に涙はない。何を話して
いるか、俺には聞こえないが、きっと言葉で時間を溶かしているのだろう。
時を越え、両親は恋人同士に戻っている。初めて見る両親の姿。ああ、父はあんな風に
笑う人だったのか。母はあんな風にはにかむ人だったのか。これだけの歳月を隔て、
まだ惹かれ合う二人に、思わず胸が熱くなる。
父に誘われ、母が踊りに加わる。なかなか上手い。本当に楽しそうに踊っている。
俺の頭の中で太棹が鳴り、太夫の声が響く。
“…おのが妻恋、やさしやすしや。あちへ飛びつれ、こちへ飛びつれ、あちやこち風、
ひたひたひた。羽と羽とを合わせの袖の、染めた模様を花かとて…”
両親の番舞をぼーっと眺めていたら、ふと俺の事を思い出したらしい母が、父の手を
引いてこっちへやって来た。ほぼ初対面の人に等しい父親に、どう挨拶すべきか。
戸惑って言葉の出ない俺を、おっとりとした弟と雰囲気の良く似た父は、物も言わずに
抱きしめた。俺よりずいぶんほっそりしているけれど、強く、温かい身体。父親って
こんなにしっかりした存在感があるのか。
「大きくなった…」万感の思いのこもった父の言葉。
気持ちが胸で詰まって言葉にならない。ようやく絞り出せた言葉は「父さん…」
「うん」
優しい返事が返って来た。もう限界だった。俺は子供のように声を放って泣いた。
687 5/5 sage 2005/08/11(木) 21:12:28 ID:g8BCG55k0
最後です。
104 :N.W:2005/07/25(月) 07:14:42 ID:CFXfTZUN0
母の事を笑えない。気が付けば、俺は夢中で父に、友人の事、仕事の事を一生懸命
話していた。今までは、そんな事は自分の事だから、他人に話してもわかるまいと
思い込み、学校での出来事さえ、必要な事以外は母に話さなかったのに。
父の静かな返事や一言が嬉しかった。子供が親に日々の出来事を全部話したがる
気持ちが、初めてわかったような気がする。
俺の話が一段付いた時、父は少し寂しそうな顔をした。
「ごめん。もっと一緒にいたいけど、そろそろ時間みたいなんだ」
時は歩みを止めてくれなかった。でも、嫌だと駄々をこねたところで詮無い事。
大事な人に心配をかけるだけ。ああ、わかっている。笑って見送ろう。
「口惜しいよ、おまえたちの力になってやれなくて…」
「大丈夫、任せろよ。俺がいる。」
長男だもの。俺は親指を立て、父に向かって、偉そうに大見得を切った。
安心したように頷く父に、母がとても優しい眼差しを向け、父が最上級の笑顔を返す。
「…じゃあ、そろそろ行くよ」父は、踊りの輪の方を向いた。
「父さん」呼びかけずにはいられなかった。
父が振り返る。
「俺、二人の子供で良かった」本当に、そう思った。
父は嬉しそうに笑い、そのまま煙のようにすうっと姿を消した。
母はしばらく無言で父が姿を消した辺りを見つめていたが、やがて諦めたように
首を振り、「帰りましょう」と俺を促した。
翌朝、まだ眠っている母を部屋に置いて、奥貴船橋の袂まで行って見た。
昨夜の、橋の袂をくっと左へ折れ、山の中へ入る細い道は、やっぱりなかった。
あの老人が言っていた。“山祭り”は、時が合わねば成らないのだと。
それは俺たち親子が見た幻だったかもしれない。
でも、逢いたい人に会え、伝えたい事を伝えられた。幸せな旅だった
2010年02月06日
心霊イイ話 勇ましい爺さん
だから、家族はありがたいですね。
ね、こんな話が好きなわけでしてね。
______
426 本当にあった怖い名無し sage 2007/04/18(水) 11:45:54 ID:plXcNHqU0
高校か大学の夏休み、祖母の家で体験した事。
祖母のベッドで昼寝していたら、金縛りにあった。
金縛り?脳の誤作動だろ!とか思って余裕こいてたら
灰色がかった緑色をした人の集団に取り囲まれた。
恐怖新聞に出て来そうな、うわーんって顔をした中年男性っぽい
やつらだった。女も居たかもしれないが、忘れた。
ビビって無視していたが、なかなか消えて行かないので
「これは妄想」「これは幻覚」「つーか誤作動、再起動!」
とか思っていたが、だんだんフワフワ~と近づいてくる。
思わず「爺ちゃん、助けて!早く!」と心の中で叫んだ。
爺ちゃんはちょっと前に亡くなっていた。
したら、仏間(寝ていた部屋とは廊下を挟んで隣)から
何かがやって来る気配が。「爺ちゃん!早く助けて!」と叫んだ(声にはならず)。
最後に見たのは、いつも優しかった爺ちゃんが
鎌を振りかざし、悪鬼の様な顔で飛び込んで来た所。
鎌は、畑の草を刈るヤツ。ちょっと錆びてた。
目が覚めてから、仏壇を拝みまくった。
爺ちゃん、ありがとう。自分の妄想かもしれないけど、助かった。
大した事じゃないけど、保守代わりと言う事で。
ね、こんな話が好きなわけでしてね。
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426 本当にあった怖い名無し sage 2007/04/18(水) 11:45:54 ID:plXcNHqU0
高校か大学の夏休み、祖母の家で体験した事。
祖母のベッドで昼寝していたら、金縛りにあった。
金縛り?脳の誤作動だろ!とか思って余裕こいてたら
灰色がかった緑色をした人の集団に取り囲まれた。
恐怖新聞に出て来そうな、うわーんって顔をした中年男性っぽい
やつらだった。女も居たかもしれないが、忘れた。
ビビって無視していたが、なかなか消えて行かないので
「これは妄想」「これは幻覚」「つーか誤作動、再起動!」
とか思っていたが、だんだんフワフワ~と近づいてくる。
思わず「爺ちゃん、助けて!早く!」と心の中で叫んだ。
爺ちゃんはちょっと前に亡くなっていた。
したら、仏間(寝ていた部屋とは廊下を挟んで隣)から
何かがやって来る気配が。「爺ちゃん!早く助けて!」と叫んだ(声にはならず)。
最後に見たのは、いつも優しかった爺ちゃんが
鎌を振りかざし、悪鬼の様な顔で飛び込んで来た所。
鎌は、畑の草を刈るヤツ。ちょっと錆びてた。
目が覚めてから、仏壇を拝みまくった。
爺ちゃん、ありがとう。自分の妄想かもしれないけど、助かった。
大した事じゃないけど、保守代わりと言う事で。
2010年02月06日
心霊イイ話 いきろ
だからね、ご先祖は大事にね。つながりを大事にね。
自分が知らなくても、自分を愛してやまない人がいるんだからね。
_____
いきろ
450 本当にあった怖い名無し New! 2005/10/30(日) 16:54:16 ID:QEVhKSak0
「誰に言っても信じてもらえない話」スレからコピペ
234 :本当にあった怖い名無し :2005/10/30(日) 13:56:12 ID:unLMqZ9H0
心の中で「死のう」と決めていて、死ぬ前に1番かわいがってくれたばあちゃんの墓参りに行った。
お盆の晴れた日の夕方だったんだが、墓石の前の玉砂利が濡れていたので「お盆だし誰か親戚が来たのか?」と思った。
濡れた玉砂利をよく見たら、おそらく水で「いきろ」と書いてあった。
死ぬのを辞めた。
今年の夏の話
自分が知らなくても、自分を愛してやまない人がいるんだからね。
_____
いきろ
450 本当にあった怖い名無し New! 2005/10/30(日) 16:54:16 ID:QEVhKSak0
「誰に言っても信じてもらえない話」スレからコピペ
234 :本当にあった怖い名無し :2005/10/30(日) 13:56:12 ID:unLMqZ9H0
心の中で「死のう」と決めていて、死ぬ前に1番かわいがってくれたばあちゃんの墓参りに行った。
お盆の晴れた日の夕方だったんだが、墓石の前の玉砂利が濡れていたので「お盆だし誰か親戚が来たのか?」と思った。
濡れた玉砂利をよく見たら、おそらく水で「いきろ」と書いてあった。
死ぬのを辞めた。
今年の夏の話
2010年02月06日
心霊イイ話 幽霊の願いをかなえた男
誰にでもできることじゃないとは思います。
幽霊の願いをかなえた男
579 名前: コピペ 03/11/21 18:58
744 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2003/11/20(木) 18:51
この前の話です。
夜遅く・・・深夜ですね。
深夜にハッっと起きてしまいました。
「なんでイキナリ起きちゃったんだろう・・」
と思っていると、部屋の隅に何かの「気」を感じました。
眼を凝らしてみてみると、それは体育座りした男の子の霊でした。
いや、霊って言うか生きてるけど死んでいる感じですね。
この子が生きているなら鍵が掛けてある家の部屋に入ってこれる訳が有りません。
以前からラップ音らしきものが聞こえたりしていましたが、現物を見るのはコレが初めてです。
怯みつつ、2chオカルト板に書いてあったことを思い出し、一応。
「何やってんだゴルァ!他人の家に勝手に入るなやぁ!!」
と叫んでみました。
ですが、消えてくれません。
ウヴァー・・・頃されるのか?
とか思いつつ、ジッと布団の上から動かずにソイツを睨んでいました。
続きます↓
580 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 03/11/21 19:01
745 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2003/11/20(木) 18:59
するとボソボソ・・・っと何かを言い始めました。
良く聞こえないので、僕が
「何だよ?お前に呪い殺されるような事したか?」
と取り敢えず、意味の分からない言葉を言い放ちました。
すると子供が
「違うよ。」
続けて
「『起こしちゃってごめんなさい』って言ったんだよお兄ちゃん。」
お兄ちゃんて言われました、ですがコイツのことは全く知りません。
そこで、寝たいし怖いので取り敢えずこういいました。
「寝さしてくれ、居るだけで悪寒がするんだ。その『悪寒』で起きちゃうからさ、出てってくれ」
と言っても一向に消えてくれそうな気配はありません。
時計をみると何ともう3時・・・。
という事で明日は休みという事もあり、朝まで見張ることにしました。
-----------------------------------------------------------------------------
3:10分。
ジッと見つめているうちに色々興味がわいて来たので質問してみることにしました。
続きます↓
581 名前: コピペ 03/11/21 19:01
746 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2003/11/20(木) 19:16
「俺:なんでここにいるの?」
「ガキ:僕ねこの近くに住んでたんだ。」
「俺:フーン・・・で、なんで俺の部屋なの?」
「ガキ:ここの近くのはずだったけど・・・詳しくは覚えてない。」
「ガキ:僕が死んだときは意識が朦朧としてたし・・・遠くの病院だったんだ」
「俺:なるほどね・・・・で、何で俺の部屋なの?」
「ガキ:(無視)この近くのお家で○○って知らない?」
「俺:知らないよ・・・ご近所付き合いもあんまし盛んじゃないし。」
「ガキ:そう・・・僕ね、クラスで一番脚が速かったんだ。」
身の上話を始めた。
色々と聞き流していると
「ガキ:僕ね、死んじゃうまえに『えにっき』書いて置いといたんだ。」
「ガキ:病院の中で書いたから、お家にあるかどうかは分からないけど」
「ガキ:隠しといたから多分まだ誰もコレは知らない。」
「ガキ:見つけて、おかあさんかおとうさんに届けてほしい」
「ガキ:僕の事見えて、そんで話してくれた人って居なかったからお兄ちゃんだけ特別に隠し場所を教えてあげるよ」
「ガキ:あと、お家が何処にあるのか教えて。また来るから」
「俺:来んな」
「ガキ:駄目だよ・・・最後に僕のおとうさんとかおかあさんのお顔見ておきたいもん」
「俺:自分で探してくれよ・・・」
「ガキ:絶対だよ。」
と言った瞬間消えてしまった。
↓
582 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 03/11/21 19:02
748 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2003/11/20(木) 19:30
取り敢えず、頼まれたことは
・絵日記を探してほしい
・家が何処なのか思い出せないので、見つけてその場所を報告してほしい
・絵日記を親父さんとお袋さんに届けてほしい
まず、一番簡単そうなので家を探した。ご近所中を回って。
意外と直ぐ近くにあった。馬鹿ガキめ。
両親に会って、そのことを話したが当然信じる訳も無い。
そこでガキの死んだ日にち、場所だけ教えてもらって去った。
病院に着き、絵日記について説明。
担当であった看護婦の人も出てきて「知らない」と首を振るばかり。
困り果てたので、今は空き部屋だという病室を取り敢えず探さしてもらうことに。
言われた通りに隠し場所を探ると
2ねん3くみ○○○と言う絵日記帳を見つけた。
看護婦の人たちも首を傾げてた。
内容を見てみると
最初は「このびょうきはすぐに直るらしい、早くたいいんして○○君と○○(ゲーム)をしたい」
この通り希望に満ちていた。
だが後半は絵も無くなり
「太ももがいたい。がまんすれば直るのかな?」
と希望も薄れていっていた。
死亡1週間前。
「痛い」
↓
583 名前: コピペ 03/11/21 19:02
749 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2003/11/20(木) 19:43
自分が泣いてしまっていたのがわかった。
あの元気な子が(幽霊だけど)ここまで・・・
死亡原因は太ももの癌だったらしい、いわゆる小児癌ってヤツ。
看護婦さんも絵日記を見て大泣きしていた。
取り敢えずこれを両親に届けよう、そう思い再びあの子の家へ。
またその両親も泣きながらお礼を言ってくれた。
秘密の『えにっき』は見つけたので、あとは苦痛から逃れたあのガキンチョに自分の家を教えてやるだけだ。
一週間後、自分の家に来た。
「ガキ:僕の家がどこだか分かった?」
「俺:ああ、そこの床屋さんの所を曲がって・・・・(意外と長いのでry」
「ガキ:ありがとう!!」
そういうとガキンチョは満面な笑みを浮かべ、自分の前から消えた。
これであの子も本当の苦痛から逃れられる・・・
そういう意味も込め、居なくなってるのは分かってたけど最後に
「元気でな。」
と言いました。
この話はこれで終わりです。
ラップ音も不思議と消え、今は普通に過ごしています。
思うに、あのラップ音はガキンチョが自分の家を探し回るために
自分のアパートの近くを動き回っていた為に起こっていたんだろうと、今はそう思ってます。
幽霊の願いをかなえた男
579 名前: コピペ 03/11/21 18:58
744 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2003/11/20(木) 18:51
この前の話です。
夜遅く・・・深夜ですね。
深夜にハッっと起きてしまいました。
「なんでイキナリ起きちゃったんだろう・・」
と思っていると、部屋の隅に何かの「気」を感じました。
眼を凝らしてみてみると、それは体育座りした男の子の霊でした。
いや、霊って言うか生きてるけど死んでいる感じですね。
この子が生きているなら鍵が掛けてある家の部屋に入ってこれる訳が有りません。
以前からラップ音らしきものが聞こえたりしていましたが、現物を見るのはコレが初めてです。
怯みつつ、2chオカルト板に書いてあったことを思い出し、一応。
「何やってんだゴルァ!他人の家に勝手に入るなやぁ!!」
と叫んでみました。
ですが、消えてくれません。
ウヴァー・・・頃されるのか?
とか思いつつ、ジッと布団の上から動かずにソイツを睨んでいました。
続きます↓
580 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 03/11/21 19:01
745 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2003/11/20(木) 18:59
するとボソボソ・・・っと何かを言い始めました。
良く聞こえないので、僕が
「何だよ?お前に呪い殺されるような事したか?」
と取り敢えず、意味の分からない言葉を言い放ちました。
すると子供が
「違うよ。」
続けて
「『起こしちゃってごめんなさい』って言ったんだよお兄ちゃん。」
お兄ちゃんて言われました、ですがコイツのことは全く知りません。
そこで、寝たいし怖いので取り敢えずこういいました。
「寝さしてくれ、居るだけで悪寒がするんだ。その『悪寒』で起きちゃうからさ、出てってくれ」
と言っても一向に消えてくれそうな気配はありません。
時計をみると何ともう3時・・・。
という事で明日は休みという事もあり、朝まで見張ることにしました。
-----------------------------------------------------------------------------
3:10分。
ジッと見つめているうちに色々興味がわいて来たので質問してみることにしました。
続きます↓
581 名前: コピペ 03/11/21 19:01
746 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2003/11/20(木) 19:16
「俺:なんでここにいるの?」
「ガキ:僕ねこの近くに住んでたんだ。」
「俺:フーン・・・で、なんで俺の部屋なの?」
「ガキ:ここの近くのはずだったけど・・・詳しくは覚えてない。」
「ガキ:僕が死んだときは意識が朦朧としてたし・・・遠くの病院だったんだ」
「俺:なるほどね・・・・で、何で俺の部屋なの?」
「ガキ:(無視)この近くのお家で○○って知らない?」
「俺:知らないよ・・・ご近所付き合いもあんまし盛んじゃないし。」
「ガキ:そう・・・僕ね、クラスで一番脚が速かったんだ。」
身の上話を始めた。
色々と聞き流していると
「ガキ:僕ね、死んじゃうまえに『えにっき』書いて置いといたんだ。」
「ガキ:病院の中で書いたから、お家にあるかどうかは分からないけど」
「ガキ:隠しといたから多分まだ誰もコレは知らない。」
「ガキ:見つけて、おかあさんかおとうさんに届けてほしい」
「ガキ:僕の事見えて、そんで話してくれた人って居なかったからお兄ちゃんだけ特別に隠し場所を教えてあげるよ」
「ガキ:あと、お家が何処にあるのか教えて。また来るから」
「俺:来んな」
「ガキ:駄目だよ・・・最後に僕のおとうさんとかおかあさんのお顔見ておきたいもん」
「俺:自分で探してくれよ・・・」
「ガキ:絶対だよ。」
と言った瞬間消えてしまった。
↓
582 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 03/11/21 19:02
748 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2003/11/20(木) 19:30
取り敢えず、頼まれたことは
・絵日記を探してほしい
・家が何処なのか思い出せないので、見つけてその場所を報告してほしい
・絵日記を親父さんとお袋さんに届けてほしい
まず、一番簡単そうなので家を探した。ご近所中を回って。
意外と直ぐ近くにあった。馬鹿ガキめ。
両親に会って、そのことを話したが当然信じる訳も無い。
そこでガキの死んだ日にち、場所だけ教えてもらって去った。
病院に着き、絵日記について説明。
担当であった看護婦の人も出てきて「知らない」と首を振るばかり。
困り果てたので、今は空き部屋だという病室を取り敢えず探さしてもらうことに。
言われた通りに隠し場所を探ると
2ねん3くみ○○○と言う絵日記帳を見つけた。
看護婦の人たちも首を傾げてた。
内容を見てみると
最初は「このびょうきはすぐに直るらしい、早くたいいんして○○君と○○(ゲーム)をしたい」
この通り希望に満ちていた。
だが後半は絵も無くなり
「太ももがいたい。がまんすれば直るのかな?」
と希望も薄れていっていた。
死亡1週間前。
「痛い」
↓
583 名前: コピペ 03/11/21 19:02
749 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2003/11/20(木) 19:43
自分が泣いてしまっていたのがわかった。
あの元気な子が(幽霊だけど)ここまで・・・
死亡原因は太ももの癌だったらしい、いわゆる小児癌ってヤツ。
看護婦さんも絵日記を見て大泣きしていた。
取り敢えずこれを両親に届けよう、そう思い再びあの子の家へ。
またその両親も泣きながらお礼を言ってくれた。
秘密の『えにっき』は見つけたので、あとは苦痛から逃れたあのガキンチョに自分の家を教えてやるだけだ。
一週間後、自分の家に来た。
「ガキ:僕の家がどこだか分かった?」
「俺:ああ、そこの床屋さんの所を曲がって・・・・(意外と長いのでry」
「ガキ:ありがとう!!」
そういうとガキンチョは満面な笑みを浮かべ、自分の前から消えた。
これであの子も本当の苦痛から逃れられる・・・
そういう意味も込め、居なくなってるのは分かってたけど最後に
「元気でな。」
と言いました。
この話はこれで終わりです。
ラップ音も不思議と消え、今は普通に過ごしています。
思うに、あのラップ音はガキンチョが自分の家を探し回るために
自分のアパートの近くを動き回っていた為に起こっていたんだろうと、今はそう思ってます。