しーまブログ 日記/一般奄美大島 ブログがホームページに!しーま新機能のお知らせ! さばくる~イベント情報受付中!~

2010年03月10日

コワイ話 業




916 本当にあった怖い名無し sage 2008/11/12(水) 10:24:20 ID:VFmdt4PO0
オレの曾爺ちゃんの話を書いてみようと思う。
と言っても曾爺ちゃんはオレが物心付く前に死んでしまったので爺ちゃんに聞いた話なのだけれど、
更にそれを思い出しながら書くので辻褄合わせとかで多少脚色もするし長文なので、色んな事をごかんべん。

オレの曾爺ちゃんは坊主だったらしい。
というか曾爺ちゃんの代まで坊主の家系だったそうだ。

そんでもって曾爺ちゃんは霊感(坊主だと法力か?)があったらしく、
除霊やら鎮魂やら何かと有名だったらしいが、
ありがたい崇高な霊力者とかって感じではなく、
変な能力は有るけれども普通の多少目端の利く人だったようだ。

そんな曾爺ちゃんには、人づてで何かとオカルトチックな依頼が来るらしく、
旅に出て家を空けることが多く、爺ちゃんも寂しい思いをしていたようで、
いつも曾爺ちゃんが旅から帰ってきたら土産話を要求するのだが、
曾爺ちゃんは大抵当たり障りのない話ばかりをしていたそうだ。

まぁ、怨念やらの絡みになると色恋沙汰や依頼者の恥部となる話になるのだから口は堅かったのだろう。





918 916 sage 2008/11/12(水) 10:28:40 ID:VFmdt4PO0


前置き長かったけど、数少ない旅の話の中から坊主を辞めた原因になった時の話。

そんな曾爺ちゃんに、ある日どっかの地方から羽織袴の名士っぽい人が訪ねてきた。

曾爺ちゃんは見た目で「祟られている」って判ったらしいが、
そんな事はおくびにも出さずに、応接間に通して何事かと聞いてみたらしい。

その人は、某県の何処其処で何々をしています誰々です~みたいな話を丁寧にはじめ、
話し口から名主っていうか纏め役みたいな家系って曾爺ちゃんは感じ、
その時曾爺ちゃんにお願いしたのは、不幸な死に方をした女性の供養って位だったそうだ。

曾爺ちゃんは、この人は隠し事が多いな~等と思いながら、多少身の危険を感じたらしい。

霊的な危険って言うより、殺しとかにこの人の家の者や知り合いが関わったのが原因じゃないかと感じたそうだ。

それだと、場合によっちゃ自分の身も危険だし。

取り敢えずその人には多少準備がかかるし疲れたでしょって言って2・3日家に泊めて、
その間にその地方の議員さんやら親分・警察署長あたりの名前を調べ、
知人に紹介して貰って実際に電話したりして繋ぎをつくったりしたそうだ。

なかなか世俗チックな曾爺ちゃんだと思う。



919 916 sage 2008/11/12(水) 10:29:39 ID:VFmdt4PO0
そんな対人の下準備の後は、今度はそれなりにも準備をして、
「じゃあ行きましょうか」って事でその人の案内で地方に向かったそうだ。

地方に着いたら「そう言えば●●先生はここに居られるそうだから挨拶したい」とか何とか言って、
先に手を回しておいた議員やら署長やら親分に挨拶に行き、
自分に変に手を出したら後々厄介ですよ~って臭わせておいてから、
その人の家に行くことにしたそうだ。

その人の家は街から外れて幾つか山を越えた山間の村で、
村に近づくにつれて嫌な感じが強くなってきたので、
「これは村ごと祟られているな、女一人を供養して済むのかね?」って思ったらしい。

村に入ると出会う人がどいつもこいつも祟りの影響を受けている。

流石に曾爺ちゃんも村ぐるみの事件っぽい臭いがしてきて嫌になってきたが、
こんな辺鄙な場所から逃げ出すのも大変だと思い、
一応その人の家で詳しい事情を聞いてみることにした。

その人の家は結構大きかったらしく屋敷って感じで、
曾爺ちゃんの村の纏め役っぽいって予想は当たっていたらしい。

庄屋の家系の当代ってところ。

屋敷は門に入る前から恨まれている感じが臭いまくっており、
かなり業の深いことをしてしまった家系だと思いながら家に入ったそうだ。



920 916 sage 2008/11/12(水) 10:30:54 ID:VFmdt4PO0
部屋に案内されて、改めて話を聞くと供養して欲しい女性は3名。

曾爺ちゃんは屋敷の人間がその3名の死因に関わっていると思ったので、
その辺は深くは聞かずに村に何か起こっているのか聞いてみた。

どうやら村では殺人が連続して起こっているらしい。

しかも、事件や犯人を警察に届けていなくて、
犯人は土蔵に閉じこめたり納屋に縛ってあったり、
死因も事故死・病死って事にして医者に見せずに土葬にするなどかなりヤバイ感じの処置をしていた。

現代なら(多分当時でも)死体遺棄&不法逮捕監禁で引っ張られるようなやり方をするからには、
村人を外に出したくない理由があると思えること。

曾爺ちゃんは突っ込み所が多すぎるのをグッと我慢(自分の身の為)して、
まずは犯人の一人会って見ることにした。

多分この屋敷にも居るのだろうが、
当代に案内されたのは屋敷から少し離れた農家の納屋だった。

納屋の中はジメっとして糞尿の臭いが酷く、
中には怯えた感じで縮こまっている女性が一人柱に縛られていて、
曾爺ちゃんは憑かれていたなって思ったらしい。

曾爺ちゃんはこの女性はもう危険じゃないことを教え、
暫く安静にしていたら今より良くは成るだろうって言いはしたが、
殺したのは多分旦那か子供だなと感じて可愛そうに思ったそうだ。

この人への祟りはもう終わっているが、多分完全に治ることは無いだろうって思えたらしい。


921 916 sage 2008/11/12(水) 10:31:55 ID:VFmdt4PO0
曾爺ちゃんは「供養はするが、あなた方は供養でどうにかなると思っているのかね?」って話したらしいが、
他に当たっても祟りがあってからは供養さえ怖がってしてくれないからお鉢が回ってきたらしく、
どうしても供養はして欲しいって事で曾爺ちゃんは供養することにした。

お墓の位置は村外れの山道を進んで行った山にあるらしく、
昔はそこに寺が有ったが、廃寺となった後はそのまま村の墓地として利用しているとのこと。
案内されてそこに近づくにつれて悪寒がしてくるし、
案内していた当代はどんどん顔色が悪くなってくる。

これは半端じゃないって思い、
とりあえず墓の方向に向かって経をあげて様子を見たが、
どうにもならない感じなのである程度の道筋を聞いて当代を帰したそうだ。

当代に活を入れて返した後、暫く進むと何かにすれ違った。

曾爺ちゃんには姿は見えなかったが、多分彼女らの誰かだろう。

その気配は当代を追うわけでもなく、また、自分を追う様にも感じなかったので、
気を落ち着けながら先へ進むことにした。

山の斜面を這うように進む山道を歩いていくと開けた場所があり、
斜面にそって卒塔婆や墓石が並んでいるのでここがその墓地だろうと感じて中に入っていくと、
多くの盛り土の墓の内にこの墓がそうと判るくらいの存在感がある墓が3つあったらしい。

曾爺ちゃんはそこで経をあげて供養を試みたが、
ずっと空気が重く、どっからか視線をずっと感じる。

「無理だな~業が深い」と思って屋敷まで引き上げたる事にした。


922 916 sage 2008/11/12(水) 10:32:56 ID:VFmdt4PO0
屋敷まで戻った曾爺ちゃんは、
当代に供養試みたがこのままでは祟りは収まらないことを言った。

そして、
「あなた方は業が深いので言えないことも多いと思う。
三人を死なせたのにも関わっているだろう。
しかし、祟りが無かったものが何故祟る様になったのか何でも話せる事があれば言いなさい」
と言ってみたそうだ。

当代も言い辛かっただろうが、話した内容はこうだった。


父にあたる先代は乱暴で狡猾な人物だったそうで、若い頃から問題ばかり起こしていたそうだ。

それでも先々代が存命の内はまだマシな方で、先々代が亡くなると素行に歯止めが効かなくなった。

多くの村人を巧妙に利害で巻き込みながら悪事を繰り返し、
村では誰も逆らうことが出来なくなってしまったそうだ。

祟っている3名の死にも先代は関わっているらしい。

それから先代は三年前に実の妹に殺害された。

多分これが最初の祟りじゃないかとのこと。

そして、祟りで死ぬ前にあの3名の女性と関わりのある男に罪を着せて殺している。

もちろん私刑だ。

それ以来、村では身内や血縁者を殺してしまう事件が時々起こるようになった。


923 916 sage 2008/11/12(水) 10:34:46 ID:VFmdt4PO0
曾爺ちゃんはこの話を聞いて、
その殺された男をまず供養しないとこの祟りは収まらないと思ったらしく墓の場所を訪ねた。

当代の答えは、「墓はない、埋めただけになっている」と話、
埋めた場所に次の日に行くことになった。

曾爺ちゃんは、その晩は屋敷には泊まらなかった。

明日の事を考えたらここで気力を消耗したくないって気持ちになったらしい。

次の日、当代と村の男数名に案内されてその男の埋まっている場所に出かけると、
そこは村はずれの藪の中だった。

ジメジメと腐った枯れ草が覆い被さり、
枯れ草の隙間から育ちが悪い感じの雑草が生えている高さの余りない盛り土があり、
近くには申し訳程度の供え物が朽ちていた。

曾爺ちゃんはちゃんと埋葬し直して供養しなといけないと当代に言って掘り返させた。

大して掘り返さないうちに死体は現れ、
出てきた死体はやはり普通の状態ではなく無惨に切り刻まれていて、
五体ばらばらどころか肉片がいくつも出てきたらしい。

ただ、不思議な事に三年前に死んだはずの死体は腐敗せずに湿り気を帯びていたそうで、
曾爺ちゃんは「呪物になっているな」と感じたそうだ。


924 916 sage 2008/11/12(水) 10:35:35 ID:VFmdt4PO0
この辺の詳しい理屈は爺ちゃんには判らないらしいが、
多分殺された男は3名の女性を弔っていた者で、
そのことで3名の霊的な干渉良くも悪くも受けていたが、
殺された後は本人の無念も重なって、
3名の祟りの呪物化したのではないかって感じの話をしていた。

とにかく、
曾爺ちゃんは男の遺体から頭髪の一部を切り取った後は全てカメに詰めて埋め直した後に経をあげて供養した。

供養といっても成仏させた訳ではないらしいが、
成仏させるわけにもいかなかったので、その地で安息できるように色々したようだ。

頭髪の一部を切り取ったのは、
業が深すぎる件なので、関わった自分への祟りも有ると思い、
この男を自分も供養しないと危ないと思ったかららしい。

曾爺ちゃんは当代にこんな注意をして別れたそうだ。

・あなたの直系は、子々孫々まで男の命日の供養を欠かさないこと。
・3名の墓を除いた墓地にある他の墓を村の近くに移すこと。
・墓を移したら誰も3名の墓に近づかないこと。
・祟りや3名の霊が現れることがあったら男の墓に供物を捧げ助命の願をかけること。


925 916 sage 2008/11/12(水) 10:37:12 ID:VFmdt4PO0
曾爺ちゃんは村にはあまり長居したくなかったそうで、
旅費位にしかならない報酬を貰った後は、
来たときと同じように地元の議員さんやら有力者に挨拶をすましてから一人で家に帰った。

そして、家族に男の髪が入った箱をみせてこの話をしたそうだ。

もし自分が祟りで倒れた場合に、この髪の供養を続けて貰わなければならないから。

この件で曾爺ちゃんが坊主を辞めなくてはならなかった理由は、
曾爺ちゃんがやった方法は呪い返しに近い方法であって、
それがお偉いさんにしれた時に世話になった上司?の立場をかなり悪くしてしまったからだそうだ。

何か歴史物ではお偉い坊さんが権力者に頼まれて呪ったりする話が有ったりするが、
下端の坊主が何かすると厳しいのかな?

まぁ大体こんな感じの話。文章が稚拙ですまない。






930 916 sage 2008/11/12(水) 11:52:13 ID:VFmdt4PO0

うちの家系には祟りのようなのは無いっぽいです。
髪の毛は結局話に出たカメに入れて埋めたらしい。
話に書いた当代がその男の人の墓を盛り土じゃなくて墓石やら置いて綺麗に作り直した時に、
当代の家系が供養をちゃんとやってるから、
それなら呪物化した物をあまり家に置くのは良くないって事で曾爺ちゃんが戻したらしい。
犬神とかの話からすると呪物を祀ってると地獄行きらしいですからね。




  


Posted by アマミちゃん(野崎りの)  at 11:17Comments(1)怖い話

2010年03月10日

コワイ話 早死一族

早死一族


864 本当にあった怖い名無し sage 2006/05/19(金) 01:52:45 ID:hGe58+Ro0
601 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 01:53:49]
これはまだちゃんと文章にしたことない話だから
思い出しながら書くけど、それでもよかったらつきあってくれ

ウチの爺さんのオヤジだか爺さんだか
つまり俺のひい爺さんだかひいひい爺さんだか、ちょっとはっきりしないんだけど
そのあたりの人が体験したっていう話を
自分が子供のころ、爺さんから聞いた話
もう爺さんも死んでて、事実関係とか調べようもないんだけど

603 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 01:56:11]
仮にそのひいひい爺さんをGさんとしておく

Gさんはある関西の地方都市の人で、今で言う市役所の戸籍係みたいな
そういう仕事をずっとしてたらしいのね
当時は市じゃなくて町だか村だかかもしれないし
県庁とかの役所なのかもしれないけど、俺には詳しいことはわからない

607 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 01:59:28]
ともかくGさんは戸籍係みたいな仕事で、仕事柄、町のいろんな人の名前を
目にすることができる立場だったらしい
で、当時まだ大正時代だかそんくらいで
昔の身分制度の名残りみたいなのが、名前にけっこう残ってたらしいのね
士族だったらこういう苗字が多いとか、下の名前もこういうのが多いとか
平民階級でも、やれこの苗字は農民出身だの、この苗字はたぶん染物屋だの
この苗字はたぶん金貸しの血筋だのって
まあはずれることもあるんだろうけど、なんとなく傾向みたいなのはあったみたい


865 本当にあった怖い名無し sage 2006/05/19(金) 01:53:48 ID:hGe58+Ro0
608 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 02:01:39]
で、まあ予想つくかもしれないけど
そういう名前の特徴がわりとはっきり出ちゃうのは、2ちゃん用語で言うとBの人
いわゆる被差別B落ね
当時もう平民扱いではあるんだけど、やっぱいろいろあったみたいで
苗字もそれとわかる変なの名乗らされてる場合も会ったみたい
もちろん自分がそういうのであることを隠すために、普通に田中とか佐藤とかって場合も
あるみたいだけど

609 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 02:04:19]
Gさんの町では、やっぱり関西だからなのか
一部それとわかる苗字の人たちってのが何種類かいたらしいのね
こう、仕事がそういうアレの人たちのやりそうな仕事で
その仕事に関係ありそうな苗字だったりしたみたい
つってもこの話を聞いたとき自分も子供だったから
詳しくどうっていうのは覚えてないんだけど
爺さんもそのへんぼかして話してた気がするし

612 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 02:08:12]
で、話もどすと
Gさんはあるとき、町に何軒か
ある珍しい苗字の一族がいることに気づいたのね
これがさ、苗字からすると士族とか商人とか農民っぽくない
強いて言えば神主とかそういう家系っぽい感じの名前
これは民俗学とかかじるとよく目にする話題だけど、昔コジキ坊主とか
お払い屋とか拝み屋とか、そういうのをやるBの人ってのは多かったらしい
江戸時代からそういう風習があるみたい
まあ土地持ってる農民とは違うから、土地を離れて流浪のお祓いの押し売りみたいな感じなのかな
で、Gさんが見つけた一族ってのも、いかにもそういう仕事やってそうな名前なわけね


867 本当にあった怖い名無し sage 2006/05/19(金) 01:54:51 ID:hGe58+Ro0
613 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 02:11:19]
ただもちろん、近代化された後の話だから
浮浪者ってわけじゃなくて、ちゃんと戸籍があるし住所もある
ただ、どうも不自然なことがふたつあるの
ひとつは住所
どうやら一族はみんな血が繋がってるらしい
(珍しい苗字だし、偶然同じ苗字ってことはなさそう)のに
住んでるところはえらく離れてる
離れてるって言うよりか、離してあるって感じに
町の中心的な大通りと、町の外との境目にあたるような住所に
ちらばってるのよ

615 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 02:13:33]
なんていうのかな、町の「入り口」みたいな場所があるじゃん
昔からあるでっかい道路とかが町を何箇所か貫いていくとして、
その道路と市街地が接点になるような場所っていうか
円と直径の交点みたいな
そういう場所が町に何箇所かあるんだけど、そこにそれぞれ住んでる
ちょうど「門番」って感じに住んでるのよ

619 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 02:18:33]
それでね、もう一つ不審なことっていうのは
この一族がとにかくみんな若いうちに死んでるのよ
今よりも死亡率ずっと高い時代なんだろうけど
それでも普通に考えてありえないくらいに、新生児の死亡が多い
10人とか産んで、全部2~3年で死んでるとかそんな感じ
単に貧乏で衛生事情が悪いとかそういうのかもしれないけど
町のどの部分に住んでるのも、一族みんなとにかく死ぬ
世帯主30歳くらいで、それも病死とか
そもそもこの死亡届けの多さで、「この苗字の人はよく死ぬなあ」って
Gさんが気づいたのが話の発端らしいんだけど


868 本当にあった怖い名無し sage 2006/05/19(金) 01:56:55 ID:hGe58+Ro0
621 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 02:20:27]
それでGさんは、最初、何か犯罪があるんじゃないかと思ったんだって
子供殺して食うとか、血を売るとか
そういうことを疑うこと自体、Bに対する偏見だったってことに
あとで気づかされるんだけど

623 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 02:22:17]
たださ、Gさんがいくら怪しいと考えても
誰に相談するべきかわからないじゃない
一応他人の戸籍とか住所の話だし
仕事中に勝手に調べて、怪しいと思いましたってのも
今よりもプライバシーとか気にしない時代とはいえ、ちょっとどうかと思って
誰にいうでもなく、何年かはそのまま放置してた

625 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 02:24:37]
でもね、同じ月に同じ家の家族が
立て続けに(何日かおきに)3人くらい死んだことがあって
さすがに怪しいと思ったんだって
で、じゃあとりあえずこの目で見てこようと。
その住所の家を見てきて、何かおかしなヤツが出入りしてるとか
そういう感じだったら、警察にいってみようと
そう考えて、休みの日にその家までいってみることにした

627 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 02:27:06]
それは夏の初めの、すごく暑い日で
自宅を出てすぐのときは、こんな暑い日にわざわざ行くんじゃなかった
何をやってるんだ俺は、と思いながらも、歩いていったんだって
車とか金持ちじゃないとなかなかもってないしね、地方公務員じゃ徒歩しかなかったんだろうと思う
ところがね、その該当する家のすぐ近くまで行くと
暑さも和らいできて、ああちょうどよかったって


869 本当にあった怖い名無し sage 2006/05/19(金) 01:57:29 ID:hGe58+Ro0
628 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 02:29:40]
と思ってたらそんな生易しいもんじゃないのね
その家のすぐ近くまでいったら、なぜかすっごい寒いの
暑いのに寒いのね
炎天下で、明らかに日のあたるところを歩いてて
肌は太陽の光を感じるんだけど、でも寒くてなぜか震えるんだって
「熱い風呂にいきなり入って、サブイボでるときあるやろ、あれやろうな」って
これはGさんじゃなくて爺さんの解説だから当てにならないけど

630 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 02:31:36]
それで、どの家がその住所の家なのかも
探すまでもなかったって
まあさっきも言ったように、大通りに面した町の一番ハズレだから
みりゃわかるんだろうけど、それ以上に調べるまでもないくらいに
「ここに近づいちゃいけない」って感じがするんだって
ここには何かよくないモノがいる、って感じ

631 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 02:36:13]
それでももう何かに取り付かれたように、その家の庭が見えるところまでいったんだって
家自体もオンボロの古い家だったんだけど、庭も雑草で荒れ放題なのね
ただ、貧乏って感じはするんだけど、何か犯罪が行われてるって感じではない
別に死臭とかするわけでもないのね
ただ、何かすごくイヤな感じがするし寒気がするのよ
おかしいな、こんなにいい天気なのになんで寒いんだろ、って思って
何気なく家の屋根の上をみたらね
小さい黒いサルみたいなのが視界の隅にいるのね
で、「あっ」と思ってそっちをみたらもういないの


870 本当にあった怖い名無し sage 2006/05/19(金) 01:58:48 ID:hGe58+Ro0
633 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 02:38:46]
それでGさんはなんとなく直感的にまず考えたわけ
この家は何かに憑かれてて、それであんなに死人が出るんだと

じゃあ他の場所にある同じ苗字の一族もみんな何かに憑かれてるのか?
一族まるごと呪われてるのか?と思ったわけよ
それはそれでおかしな話だし、何かフに落ちないわな
そこでそこまでの経緯を、信頼できる上司に相談することに決めたんだって

634 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 02:40:44]
それで上司に報告して、黒いサルみたいなのを見たことまで正直にいったのよ
そしたら上司が深刻な顔をして、「おまえそれ他に誰にもいうなよ」みたいなことを言うんだって
上司は何か知ってるのかって問いただしたんだけど、最初はシラをきろうとするんだって

636 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 02:45:57]
でも食い下がって、一体なんなのかってしつこく問いただしたら
上司は覚悟を決めて教えてくれたらしい
「それは○○(町の名前)のニエや」って

つまり、その一族は、町に邪悪な何かとか祟り神とかが入ってきたときに
わざととりつかせて、町を守るためのイケニエだってことらしいのね
だから町の入り口みたいなところに住まわせてあるんだって
室町だか江戸だか知らないけど、かなり昔から、この町はそういう役目を
被差別Bの人にさせてたらしいのね
ただ、その一族の人は、それをやらされてるとは知らないみたいなんだって
何か気づいてるのかもしれないけど、とにかく建前上は、別の理由でそこに住まわせていて
場合によっては本人たちも気づいてない
でも気づいてないけど、死人が出たり事故や病気になったりすることはほかの家よりもずっとおおいと



871 本当にあった怖い名無し sage 2006/05/19(金) 01:59:25 ID:hGe58+Ro0
640 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 02:50:07]
町によっては、Bに押し付けるとは限らなくて
何か悪いことをした家とか、お家騒動があった名家とか
町に後から来たよそ者とかに、そういう役目を押し付けて
ヤバイ場所に住まわせるってことをするんだって
もちろん本人には教えないで

641 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 02:52:29]
「今でもそんなんをやっとるところもあるやろから
引っ越しするときは気ィつけなあかんで」って
そういう教訓めいた話として、爺さんはこの話を結んだけど
一人暮らし始めるときとか、知らない街の不動産屋さんに
なぜか一軒を執拗に勧められるときは怪しんだほうがイイみたい
自分がニエを押し付けられてるかもしれないよ

645 名前:◆Tly.nEzXF2 [2006/05/17(水) 02:54:39]
以上
おつかれさまでした




  


Posted by アマミちゃん(野崎りの)  at 11:04Comments(0)怖い話

< 2010年03>
S M T W T F S
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
インフォメーション
【しーまからのお知らせ】
【しーまスポンサー】
QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 4人
プロフィール
アマミちゃん(野崎りの)
アマミちゃん(野崎りの)
小さい頃の夢はマザーテレサとジャンヌダルクでした。
あれから20数年、今では立派なメタボとなりました。